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里山整備の進め方

 

「岐阜は木の国、山の国」と岐阜県民の歌にも歌われているように、岐阜県は県土の約82%が森林である全国有数の森林県です。

 

人々は、昔から森林にあるものをそのまま有効利用して豊かな生活を作り出してきました。

 そうした一例は白川村周辺の合掌造りにも見られます。合掌造りは30から40年に一度、屋根の葺き替えを、また年に1から2回の補修作業が必要となります。屋根材の茅はススキやカリヤスで、山中に「茅場」を確保して材料調達し、地域住民の共同作業によって葺き替え作業をしてきました。

 また合掌家屋の三角形の屋根部分に使う木材は、豪雪地帯で雪の重みに耐えながら生育したスギの「根曲がり」材を利用し、それらを結束する材料も近くの山で得られるマンサクを利用しています。他にも白川村の生活の中では日用品のあらゆるものが、樹木や森林からの恵みで満たされ、森林を有効に利用した独特の文化が見られます

 県中南部では15から30年サイクルで自然林を伐採し、そこからカナギと称する薪炭材やシイタケ原木、クロキと称する用材や焚きつけ材、そして細い広葉樹類を束ねたソダ(粗朶)やシガラを生産してきました。今でもソダは自然に優しい材料として河川工事での粗朶沈床工などの公共事業等で評価が高く、本県は全国的にも有数の生産県でもあり、こうした里山は伐採後数年で元の森林に戻り、継続的な生産が可能な森林経営となっています

 日本人は古来、森林は生活を支えてくれるものとして、また神域として、感謝を込めて信仰の対象としてきました。現在でも県内多くの地域で、山で働く人たちや山を所有する人たちは「山の神」をお祀りし、農業を営む人たちは山を肥沃な田畑に欠かせないものとして認識し、春には山の神が里に降りて田の神となり、秋には再び山に戻ると考えられてきました。

 このように県内の豊かな森林、特に里山は昔から人々の生活と一体となり、また一つの文化として受け継がれてきています。しかし近年、森林と人との関わりが薄れるに従い、利用されることなく放置された森林が増えてきています。しかし同時に、環境問題に対する意識の高まりや豊かで安らぎある生活環境を求める声の高まりから、森林整備に対する意識は高まりつつあります。

 そこで人々にとって最も身近にある森林である里山を整備する上での基本的な考え方の一例をとりまとめました。里山の整備を進める上で本書を参考としていただければ幸いです。

 

 

 ダウンロード※ファイルは全てPDFファイルとなっています。

1.表紙約160KB

2.はじめに約90KB

3.目次約40KB

4.第1部約1.6MB

5.第2部約2.9MB

6.参考資料(活動事例)約1.5MB

7.参考資料(用語の解説)約160KB

8.参考資料(参考図書)約50KB

9.参考資料(詳しい問い合せ先)約90KB