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◎岐阜県では、平成22年産米から、岐阜の伝統米ハツシモを、「ハツシモ岐阜SL(品種登録出願中)」に一斉切り替えました。
◎「新しいハツシモ(ハツシモ岐阜SL)」は、ハツシモの味はそのままに、減農薬で栽培できるようになった安心・安全なお米です。
○新しいハツシモは、従来のハツシモに「縞葉枯病」という病気に強い特性だけをプラスしたお米であり、戻し交雑という育種法で11年の歳月と手間をかけて改良しました。
「SL」とはStripe Resistance Lines(ストライプ レジスタンス ラインズ)の略であり、縞葉枯病に対して抵抗性を持つハツシモであることを意味しています。(※遺伝子組み換えではありません)
新しいハツシモは、長年愛され続けてきたハツシモと同様においしいお米です。
縞葉枯病に抵抗性を持つ性質だけが異なります。
(さらに詳しい情報)
1 新しいハツシモ導入のねらい
2 新しいハツシモの育成過程と特性
3 味について
4 縞葉枯病について
5 ぎふ清流国体・ぎふ清流大会のマスコットキャラクター「ミナモ」とのタイアップについて
6 新しいハツシモ(ハツシモ岐阜SL)のQ&A
(1)新しいハツシモ導入の経緯
○ハツシモは品種育成に重要な期間を岐阜で過ごして作られ、昭和25年以来岐阜県の奨励品種となっており、作付け面積も県内で4割近くを占める重要な品種ですが、縞葉枯病に弱いという欠点を持っていました。
○縞葉枯病にかかると、米の収量や品質が悪くなることから、県として消費者に対し、良質なお米を安定して供給する責務を果たすために、この弱点をカバーする品種の育成をスタートしました。
○他県ではハツシモの作付けがほとんどないことや、ハツシモが実需者・消費者に一定の評価を受けていることから、ハツシモのブランド名を残したままで流通できる品種の開発を目指しました。
○戻し交雑法により、縞葉枯病に抵抗性をもつこと以外は、ハツシモと同じ性質をもつ品種の開発が可能となりました。
(2)新しいハツシモ普及促進の基本的な考え方
○ハツシモの作付けのほとんどが岐阜県内に限定されていることや、収穫されたお米がほとんど岐阜県内で消費されることから、地元生産、地元消費のお米として、県内消費者にアピールするPRを展開していきます。
○これからも、県内消費者から信頼されるお米であるために、ぎふクリーン農業の拡大を推進していきます。
(1)新しいハツシモの育成方法(戻し交雑)
○平成8年に、岐阜県農業総合研究センター(現:農業技術センター)にて、縞葉枯抵抗性系統(岐系164号)と、従来のハツシモを人工交配により掛け合わせ、戻し交配を開始しました。
○平成14年にかけてその子とハツシモを連続的に5回交配(戻し交雑)しました。
○平成15年に水田より個体選抜しました。
○平成16年から17年に有望系統を10系統選抜しました。
○平成18年には奨励品種決定調査に基づき、縞葉枯病抵抗性を持ち、ハツシモに草姿や性質が近い系統を1系統選抜しました。
○平成19年より、「岐系200号」の系統名により、岐阜県内現地における現地試験を開始しました。
○平成20年に、ハツシモ品種群として産地品種銘柄に登録しました。
(2)新しいハツシモの特性
○新しいハツシモの収量は、ハツシモに比べてやや多収となります。外観品質、含有成分、食味についてはハツシモとほぼ同等です。
○倒伏のしやすさ、いもち病耐病性は従来ハツシモと同等です。
○従来ハツシモと同様に倒伏しやすい品種なので、施肥量や生育調節に十分注意が必要です。
(1)生産者への食味調査
[新ハツシモ生産者研修会における試食アンケート調査]
・岐阜地域 平成21年7月25日(土) 参加者:生産者等808名
・揖斐地域 平成21年8月3日(月) 参加者:生産者等約140名
・中濃地域 平成21年8月5日(水) 参加者:生産者等約100名
概要:ハツシモと新しいハツシモのおにぎりを用意し、あらかじめどちらが新しいハツシモかを明かさない方法で試食を実施した。生産者は普段からハツシモを食べている人といえるが、新しいハツシモの味が美味しい、または普通だとした人が94%を占めることから、新しいハツシモの味はハツシモ同様においしいと言える。
(2)消費者への食味調査
[岐阜県農業フェスティバル来場者への試食アンケート調査]
・平成21年10月24日(土)および25日(日)
・対象者 1200名 (300人×2回×2日)
・回収率 93.8% (回収枚数1126枚)
概要:新しいハツシモの味が美味しかったとする回答が82.1%を占めた。
○縞葉枯病はウイルスによって発症します。このウイルスは主にヒメトビウンカという虫によって運ばれ、伝染します。
ヒメトビウンカの特徴:体長は3から4mm、体色は薄い褐色で、雄の背中が黒いのが特徴です。
○葉脈に沿って黄色の縞状に斑点ができます。生育の初期に発病すると葉がこよりのような状態に巻いて長くなり、垂れ下がります。その後、7月下旬から8月上旬に枯れてしまいます。生育の後期に発病すると草丈が低くなり、穂が出なかったり、実がつかなくなります。
○防除の方法としては、農薬を使用してヒメトビウンカを駆除する方法が一般的ですが、農薬の成分に抵抗性をもつ個体が出現することが考えられます。
○ハツシモのように長期間栽培する品種では、農薬防除をまぬがれたウンカが次の発病を多くさせ、打撃を与えることがあります。
○2012年、岐阜県でぎふ清流国体・ぎふ清流大会が開催されます。「ミナモ」はこの大会のマスコットキャラクターです。
○岐阜県では、新しいハツシモの米袋や、PRの全体にミナモを使用し、新ハツシモの普及促進を図ります。
○県が小学生にデザインを募集した「新しいハツシモ」の米袋が出来ました。ミナモがはっぴを着て新しいハツシモをおすすめしています。
Q1 新しいハツシモ(ハツシモ岐阜SL)の特徴は何ですか?
ハツシモ栽培の大敵である「縞葉枯病」に負けない性質をプラスしているので、ハツシモのおいしさはそのままに、より良質のお米を安定して消費者にお届けすることができます。
Q2 従来のハツシモと新しいハツシモは違う品種なのですか?
ハツシモ岐阜SLは、種苗法上従来のハツシモとは異なります。
Q3 品種登録上、従来のハツシモと新しいハツシモは別であるのに、なぜ「ハツシモ」として売るのですか?
ハツシモ岐阜SLは、品種登録における品種名はハツシモと違いますが、生産された米の形状や品質には差がありません。お米としては従来のハツシモと同等であると認められ、従来のハツシモとともに「ハツシモ品種群」として産地品種銘柄登録されました。
農産物検査において、検査結果の判定による産地品種銘柄は「岐阜県産ハツシモ」と認定されます。
JAS法では、検査により認定された産地品種銘柄を表示して販売するとされていますので、従来のハツシモも新しいハツシモも、「ハツシモ」として販売されます。
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岐阜県農政部農産園芸課水田農業担当
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電話: 058-272-8436 農産園芸課(直通) FAX: 058-278-2692