第4回円空大賞受賞者が決定しました
岐阜県では、平成11年度に郷土が生んだ偉大な先人である円空にちなんだ「円空大賞」を制定し、これまで隔年ごと計3回にわたり、世界の造形作家等の中から、その活動や作品が円空を連想させるような、土着的で独創的な業績をあげている芸術家を表彰してきましたが、このたび、4回目となる円空大賞の受賞者が決定しました。 受賞者の皆さんは次のとおりです。(以下、敬称略)
授賞式は、3月2日に、受賞者の作品を展示する「第4回円空大賞展」の開場式に合わせ、岐阜県美術館(岐阜市宇佐)で開催しました。
授賞式及び大賞展の模様は、岐阜県インターネット放送局のページでご覧になれます。
円空大賞
新宮 晋(しんぐう すすむ) 造形作家

兵庫県三田市在住

選評 ( 梅原猛選考委員長 以下同じ )
「円空大賞」に選ばれた新宮晋氏は幾多の国際的な大賞に輝く芸術家であるが、われわれはここで新宮氏を甚だ土着的でしかも創造的な芸術家として選んだのである。日本では昔から、芸術を愛する人を「風流な人」と言ってきた。風流な人というのは風の流れを知る人である。世界においてこれほど風を愛する国民は他にあるまい。この風の流れの美をみごとに現代彫刻において表現しようとしたのが新宮晋氏であろう。 新宮氏の作品をみると実にさまざまな形の彫刻があるが、それらはすべて風の流れを利用してプロペラなどが軽快に回り、現代人が忘れている風の美を人々に思い起こさせる。新宮氏は、世界の人に風の流れの意味を知らせる布教師であるといってよい。
円空賞 (4名)
【写真】第4回円空大賞受賞者の新宮晋さん
【写真】第4回円空賞受賞者の秋山陽さん
秋山 陽(あきやま よう) 陶芸家

京都府京都市在住 山口県生まれ

選評
秋山陽氏の彫刻といってもよい巨大な陶芸作品は、陶芸の材料になる土というものについての深い思弁から生じているように思われる。ふつう陶芸家は土というものを芸術表現の手段と考え、土の意味を問わない。しかし秋山氏は執拗に土の意味を問う。土は巨大な岩にもなり、堅い石にもなる。そして土はまた深い亀裂を生じて大きな叫び声を上げるかのようである。秋山氏の作品は陶芸という枠を超えているかもしれないが、一万二千年前から土をもって土器を作った日本人に、土の超原始的な意味を教えるものではなかろうか。
【写真】第4回円空賞受賞者のアクセル・カセルさん
アクセル・カセル 彫刻家

フランス(サン・マルタン・ドビャンフェト)在住 ドイツ生まれ

選評
アクセル・カセル氏の芸術もわれわれを驚かせる。人体を連想させるような有機的なフォルムをもった彫刻作品が多いが、その多くは顔がなく、人体であるかどうかも分からない。しかしその顔のない人体状の作品が顔のある彫像よりもはるかに多様な表情をもっているのである。どこか孤独な表情をもつものであり、すねたような表情のものもあり、それを見た人々は、人間とは何であるかを改めて問うてみたくなるのである。
【写真】第4回円空賞受賞者の伊藤慶二さん
伊藤 慶二(いとう けいじ) 陶工

岐阜県土岐市在住

選評
伊藤氏の活躍はめざましい。氏の作品の幅は甚だ広く、その作品も多種多様である。しかしそこに一貫した原理があるように思われる。日常性の中に非日常性を思わせる器物をおくことによってある種の不条理を醸し出す。それはまことにおもしろい。
【写真】第4回円空賞受賞者の野田雄一さん
野田 雄一(のだ ゆういち) ガラス造形作家

富山県富山市在住 徳島県生まれ

選評
野田雄一氏は徳島大学在学中に瀬戸内寂聴氏の私塾「寂聴塾」に入り、第一期生として卒業したという。おそらく瀬戸内寂聴という甚だ自由な作家に深い精神的影響を受けたのであろう。そして瞽女の世界を描く画家、斎藤真一氏と出会うことによって彼の生き方を学ぶとともに、ガラス工芸作家の道を選んだという。野田氏はあたかも神のように自由自在に幾重にもガラスを使って不思議な世界を創り出す。



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円空大賞に関するお問い合わせは、岐阜県環境生活部人づくり文化課へお願いします。
電話番号 058-272-1111(内線2456)  メールアドレス c11151@pref.gifu.lg.jp