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奥美濃・白鳥町では一夜で2メートルを越える積雪となり、降りしきる雪の中、避難のため、一夜の宿をと、近くの民家へ助けを求めるスキー帰りの若者が出たり、学校の体育館が雪で押しつぶされたりもした。また、燃料や生鮮食品を孤立した地区へ届けるために、急きょトラックによるキャラバン隊が編成されるなどといったシーンもみられた。 岐阜市近郊でも降り続く豪雪に、「こんなことは生まれてはじめて」と語りながら雪下ろしをする姿がみられるなど、都市部でも長く厳しい雪との闘いが続いた。 しかし、雪国の人々のたくましさも随所にみられた。加熱気味のマスコミによる報道、それに前後してたてられる対策。その様子をテレビなどで見聞きした雪国のお年寄りたちは、取材に訪れた記者に「わたしら、そんなにこまっとらへんよ。生野菜だって雪の下にあるし。食糧品も燃料もまあまあ蓄えてあるし、雪が降ったら、静かに暮らしとりゃええんや…」。 雪と闘うよりも、雪と共存しようとする考えが改めて登場しはじめた時代でもあった。 飛騨・奥美濃に記録的豪雪 1月3日午後から4日朝にかけて県内全域で降り続いた雪は、高山市で積雪115センチと高山測候所開設(明治32年)以来の記録を示したほか、岐阜市内でも3年ぶりの大雪となった。 【飛騨地方】 4日午前5時50分ごろ、大野郡荘川村猿丸の荘川中学校の体育館が雪の重さによって倒壊した。ちなみに、4日午前9時ごろの同地区の積雪は260センチ(降雪量88センチ)であった。 4日午後1時ごろ、吉城郡国府町広瀬の雪で倒壊した製材所から出火した。3日午後、屋根に積もった雪の重みで倒壊したため、4日朝から従業員8人が後片付けをしていたが、昼食のためにたき火から目を離したすきにトタン下の木片などに引火したものと考えられている。 なお、9日朝の飛騨地方の積雪(単位はセンチ)は次の通り。 大野郡白川村250、同郡荘川村六厩260、吉城郡宮川村打保195
【郡上地方】奥美濃地方は、「38豪雪」を超すドカ雪となった。このため交通網は寸断状態となり、国鉄越美南線は郡上八幡−北濃間が完全ストップになったほか、国鉄バスも全面連休、岐阜バスも八幡−岐阜間以外は全面ストップとなった。国道156号線も、3日深夜から八幡町以北が交通止めとなり、4日午後になっても大和村剣以北で除雪や雪崩のためストップしている。 なお、9日朝の奥美濃地方の積雪(単位はセンチ)は次の通り。 郡上郡高鷲村蛭ケ野380、同村正ケ洞310、白鳥町石徹白320、白鳥町白鳥196、大和村158、八幡町100、明方村190 【岐阜地方】 岐阜市内では、午前9時現在で21センチの積雪となり、今冬一番の大雪となった。この雪で、午前中は定期バスが乱れ、山間部に向かう岐阜乗合バスの板取線など7路線が運休になったほか、市営バスも椿洞線が運休した。このため、岐阜市土木部道路維持課では、幹線道路に20台の除雪車を投入した。 (56・1・5) | ||
飛騨地方は孤立状態 大野郡白川村で345センチ・同郡荘川村六厩で243センチ・吉城郡河合村で231センチ・同郡宮川村打保で245センチの積雪に達し、白川村全域や宮川村打保地区・杉原地区が孤立し、保存食に頼っている。 (56・1・6) | ||
| 奥揖斐は交通途絶 北部山間部へ通じる国道303号線は、久瀬村東津汲より奥が寸断されている。揖斐土木事務所ではロータリー車・ブルドーザーなどを出動させて除雪にあたっているが、雪崩が発生する危険があり、除雪作業ははかどっていない。 この雪で、5日夜車で徳山村に向かった3家族・13人が一時雪に閉じ込められた。また、久瀬村・坂内村境にある揖斐高原スキー場や久瀬村日坂の民家では、スキー客が足止めをくっている。 (56・1・7) | ||
積もる被害・深まる疲労 県内山間部を襲っている豪雪は7日も勢いを緩めず、県当局・県警は同日、それぞれ「県豪雪対策本部」「飛騨・奥美濃大雪災害対策連絡室」を設置し、自衛隊にも出動準備の要請をした。 【飛騨地方】 飛騨事務所は7日、豪雪災害対策本部を設置、山間部での生活物資の確保などに乗り出した。 大野郡白川村や吉城郡宮川村打保・杉原地区では交通が断絶して孤立状態が続き、暖房用の灯油や生活物資が不足している。 同本部では、地元の要請に基づいて物資の輸送隊を組織し、吉城郡古川町野口から除雪を実施し、同郡河合村・宮川村へ軽油やガソリン、家庭用の灯油、生活物資などを届けた。 (56・1・8) | ||
県内の孤立地区 県内の孤立地区は、次のようである。 | ||
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349世帯が依然孤立状態 県警豪雪災害警備本部が9日午前10時現在でまとめた県内の雪の被害状況は、次のようである。 | ||
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| 交通機関では、国鉄高山線が飛騨細江−富山猪谷間・越美南線が美濃白鳥−北濃間が依然として運休。 孤立地区は、次のようである。 | ||
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被害17億円を超す 県豪雪対策本部のまとめによると、9日午後3時現在の豪雪による被害額は17億7,500万円に及んでいる。 | ||
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被害総額は21億円超す 県豪雪対策本部が10日午後3時現在でまとめた、今度の豪雪による県内の被害は21億6,000万円余にのぼり、豪雪災害としては最大規模のものとなった。 今後の調査が進むにつれて、被害総額はさらに増える見込みである。 (56・1・11) | ||
屋根の雪下ろし中に転落死 11日午後、吉城郡古川町で屋根の雪下ろしをしていた主婦が側溝に転落、死亡した。古川署管内では、今回の豪雪による犠牲者は3人となった。 (56・1・12) | ||
県内の積雪状況 12日午後3時現在の積雪量(単位はセンチ)は次のようである。吉城郡河合村290・同郡宮川村285・同郡神岡町茂住220・大野郡白川村鳩ケ谷429・郡上郡高鷲村360・揖斐郡徳山村270 (56・1・13) | ||
山間部には依然孤立地区 14日も、県内山間部は断続的な雪に見舞われた。 特に西濃地方が激しく、国鉄東海道線が関ヶ原-柏原間で今冬初の不通になっているほか、関ヶ原町で屋根の雪下ろし中に死者が出たり、岐阜市長良の岐阜大学・学生寮の食堂が崩れるなど、雪害が平野部にも広がっている。 孤立地帯は依然として除雪作業がはかどらず、揖斐郡山間部への食糧・燃料の輸送もこの日は悪天候に阻まれた。県は、新たに吉城郡宮川村・同郡河合村・揖斐郡藤橋村への自衛隊派遣を依頼する。 県内の被害状況は、死者6人・負傷者46人・建物倒壊239棟。農業・文教・商工業関係の被害総額は、23億円を超えた。 (56・1・15) | ||
ずっしり雪害被害 奥美濃地方の雪は一段落したが、負傷者10数名のほか、建物の全半壊が50棟以上にのぼり、農業関係・山林などの被害を合わせると50億円を突破するものと推定されている。 ビニールハウスや牛舎・鶏舎・養蚕ハウスといった農林畜産業関連施設、明方村の鶏3,000羽及びアマゴ・マス4トン、大和村の牛2頭が被害にあっている。 山林では杉やヒノキが雪で折れたり倒れたりするとともに、成長する芽先も被害を受け、昨年の16億円の被害額を大きく上回って40億円以上が推定されている。 このほか、大雪と交通止めなどで閉鎖されていたスキー場などの観光収入も高鷲村だけで3億円以上の減収となっている。 また、八幡土木事務所・国道事務所・各町村の除雪費なども、昨年を大きく上回る額になっている。 (56・1・18) |
![]() ↑町並みを埋めた豪雪。1階部分は雪の下。(郡上郡大和村) |
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![]() ↑高山市の状況 |
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![]() ↑雪につぶされた民家(高山市) |
![]() ↑雪に埋もれた合掌村(大野郡白川村) |
![]() ↑懸命の除雪作業(大野郡白川村) |
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![]() ↑出入り口を閉ざした大雪(大野郡久々野町) |
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![]() ↑立木の倒壊で不通(武儀郡板取村) |
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![]() ↑雪下ろしに全力(武儀郡板取村) |
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![]() ↑再三にわたった除雪活動(河合村) |
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![]() ↑倒木に悩まされる除雪活動(徳山村) |
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![]() ↑3メートルにも及ぶ公共施設の雪おろし(高鷲村) |
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![]() ↑豪雪により屋根が全壊した体育館(白鳥町:県立郡上郡北高等学校) |
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![]() ↑自衛隊支援部隊の到着(藤橋村) |
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![]() ↑自衛隊による公共施設の除雪作業(高鷲村) |
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| 気象の特性 | 昭和55年12月、前月から一転して4〜6日間程度の周期で冬型気圧配置が続くようになり、岐阜市でも13日に初雪を観測するなど異常を思わせた。特に12月26日未明から山間部を中心に降り始めた雪は、次々と大陸から襲来する寒気団によって、かつてない豪雪となった。 <昭和55年12月からの気象の特性> (1)12月の積雪としては最深、全冬期間を通じてもまれな豪雪で、積雪分布は日単位では平野部や山間部を中心とする降り方を繰り返したが、全期間を通じて通常の多雪地帯に多い型であった。 (2)例年に比べ降雪の出足が速く(例年は1月中旬、、56豪雪は12月中旬から)冬型の気圧配置が長く居座った。このため12月としては近年にない「大雪警報」の発表となり、37時間55分の長時間に及んだ。 (3)12月29日の高山における110cmの積雪は、12月の積雪としては高山測候所開設(明治32年)以来の記録であった。 (4)積雪量で、1月8日の高山128cm、八幡128cm、1月13日の長滝255cm、1月14、15日樽見の143cm、1月15日の白川450cmは、それぞれ気象台観測開始以来最深の積雪を記録した。 (5)累計降雪量は例年(昭和50〜54年)平均降雪量の2倍以上に達したところが多く、県下各所で1,000cmを超えた。 (6)飛騨地方では随所で一昼夜に150〜180cmの降雪をみたとことがあるなど驚異的な降り足であった。 (7)各地で発生した雪崩や大量の積雪のため死者や負傷者があったほか家屋損壊等の被害が多発した。 |
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| 被害の概要 | この豪雪災害は、被災期間が長期にわたり、林業、土木関係を中心に大きな被害をうけた。昭和38年の38豪雪では死者7人、負傷者4人であったのに対し今回の豪雪では死者9人、負傷者163人にものぼる多数の犠牲者を出した。 被害額でも231億5,614万5千円と38豪雪の34億3千万円を大きく上回り、県下の雪による被害としては史上最大のものとなった。主な被害の内訳を見ると、住家等被害は全壊4棟、半壊18棟、床上浸水16棟のほか床下浸水、一部破損などが3,989棟に及んだ。また、ほぼ県下全域に被害を及ぼした林業関係と土木関係の被害とがともに80億円をこえたのをはじめ農業関係被害が27億余円、商工関係被害が24億円余円、文教関係被害が6億余円などとなっている。 被害のあった地域は県下の75市町村にわたり、とりわけ被害の大きかった町村は、 ・河合村48億円余 ・白川村18億円余 ・神岡町15億円余 ・宮川村、古川町、関ヶ原町では10億円余 にのぼり、これらを含めて1億円以上の被害を被った市町村は、38市町村にも及んだ。 また、支部別では飛騨支部管内で148億円と総被害額の64.0%を、郡上支部管内で34億円 14.7%を占め、飛騨、郡上支部管内で被害総額の約80%を占めることとなった。 |
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| 人的被害 | 死者は男性7人、女性2人の9人でその状況は次のとおりである。 12月29日2時頃 宮川村小谷で雪崩が発生し、住家がおしつぶされ就寝中の夫婦が生き埋め 12月29日9時頃 神岡町茂生の国道41号線で雪崩がトラックを直撃し、新猪谷ダム湖に転落 1月7日17時10分 丹生川村旗鉾で見回り中、農業用水に転落 1月11日15時20分 古川町信包(のぶか)で物置小屋の雪下ろし中の女性が転落 1月14日9時30分 関ヶ原町の関ヶ原石材褐上の雪下ろし中、屋根を突き破って転落 1月23日18時 宮川村宮川で除雪中に打保ダム湖に転落 2月15日19時30分 神岡町漆山の国道41号線で雪崩がトラックを直撃し、高原川に転落 2月17日16時頃 神岡町蔵前で除雪中に屋根から落下した雪塊が直撃 負傷者は重傷が86人、軽傷が77人で、これらは屋根の雪おろしあるいは道路の除雪作業中の事故によるものが大部分を占めた。
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| 住家等被害 | 住家の被害総数は1,575棟、1,616世帯、5,898人に及ぶものであった。これらは多量の積雪や雪崩による全半壊などのほか、雪が側溝をふさいだこと等による床上浸水、床下浸水の被害である。そのほか雪おろし作業が後回しになったことによると思われる非住家の被害は2,414棟であった。
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| 社会福祉施設 | 八幡町で老人いこいの家が全壊したのをはじめ谷汲村、加子母村、馬瀬村、白川村、国府町において保育所、保育園、町民いこいの家に被害があった。
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| 医療、衛生施設被害 | 八幡町で簡易水道の配水管が破損し、806人が影響をうけたのをはじめ、白鳥町、白川村、国府町、河合村で診療等に被害があった。
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| 商工業関係被害 | 被害件数275件、被害総額24億4,296万1千円にのぼったが、このうち中小企業者の被害が19億3,703万5千円と全体の80%を占めた。 また関ヶ原町、神岡町、白川村、萩原町、国府町などでは工場、体育館、倉庫などの倒壊や機会の損壊などによる大きな被害があった。
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| 観光施設被害 | 神岡町でスキー場のヒュッテが全壊したのをはじめ、高鷲村、藤橋村などのスキー場、キャンプ場に被害が目立った。
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| 農業関係被害 | 被害は美濃平坦地域を除く全域に及び、とりわけ、もも、桑などの樹体、農作物の被害で全体の51%を占めたが、施設園芸等のビニールハウス及び農業施設が各地で倒壊したほか鶏、豚、牛が圧死したり養漁池のマス、アマゴ、コイが窒息死した被害もあった。市町村別では古川町、池田町をはじめ10市町村で被害額が1億円を超えた。
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| 林業関係被害 | 被害は積雪の多かった飛騨、奥美濃、奥揖斐地方を中心に67市町村におよび被害額で84億1,266万3千万にのぼった。 特に折損、倒木の森林被害が77億5,417万3千円と林業関係被害の90%以上を占め、その被害面積は24,514haとなった。その他林道の決壊、山地の崩壊による被害も目立った。 市町村別では八幡町が6億8千万余円と最も多く、白川村、河合村、宮川村で5億円を越えた。
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| 土木関係被害 | 異常な積雪により道路被害を中心に82億3,067万6千円被害となった。 特に河合村では、道路被害273箇所40億5,358万円と県下全体の土木被害の約50%を占める被害となったほか、白川村、神岡町ではそれぞれ10億円近い被害を受けた。 また、融雪出水や雪崩等により、河川や橋梁などの被害もあった。
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| 教育関係被害 | 被害は47施設、6億5,423万円となった。この内訳は、小学校20校3,602万円、中学校13校3億4,316万円、高等学校9校2億3,855万円などであり、特に大きな被害を受けた施設は次のとおりである。 ・荘川中学校(荘川村) 1月4日午前5時50分頃、屋内体育館(937平方メートル)が雪の重みで倒壊。このほか設備を含めて1億6,505万円の被害を受けた。 ・郡上北高等学校(白鳥町) 1月5日午前11時55分頃、屋内体育館(1,350平方メートル)が雪の重みで倒壊。2億2,467万円の被害を受けた。
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| 1交通の状況 | ○道路 県下の各幹線道路は、天生峠、阿房峠等冬期閉鎖する道路を除き、ほぼ通行が確保されていたが、年末、大陸からの寒気団の襲来に伴う大量の降雪による各地で通行不能箇所が発生しはじめた。 国道41号線で最初に通行規制が行われたのは12月28日であった。その後、90日余にわたり富山県境において通行規制が行われ、東海と北陸の物資の流通に大きな支障をきたした。この間12月28日と2月15日には神岡町の国道41号線で雪崩が通行中の車を直撃し、運転手が死亡する事故が起こった。建設省高山国道工事事務所では人工雪崩を起こす等、早期開通に努めた結果3月28日にようやく全線規制が解除された。 一方、国道156号線では12月27日9時に荘川村牧戸、白川村平瀬間で最初の通行規制が行われた。奥美濃、荘川・白川の住民の生命線ともいえる道路の規制は大きな混乱が予想されたため、土木事務所の必死の除雪作業、あるいは陸上自衛隊の応援により緊急車両の通行を確保した。しかし、雪崩の危険のため一般車両の通行は4月23日まで118日間の長きにわたって規制された。 その他の主要道路においても各所で、通行規制が行われ、最悪の1月7日には県管理道路だけで31路線33区間329kmが規制された。 ○鉄道 雪崩や以上な積雪により国鉄が高山線、越美南線の一部区間で不通となり、年末年始の帰省客、スキー客等に大きな影響を及ぼした。 特に12月28日夜高山線の坂上ー打保間で発生した雪崩のため高山発富山行き普通列車が立ち往生し、乗客約250人が宮川村公民館に避難して30日朝まで約40時間にわたり不安な時をすごした。 (高山本線と越美南線の不通状況) ![]() |
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| 2孤立集落の状況 | 連日降り続く雪により必死の除雪活動にもかかわらず孤立する集落が発生した。 これらはいずれも山間地域の集落であり、自動車等の交通不能地域を孤立集落として記録した。なかには長期にわたった集落もあったが過去の経験などから計画的な備蓄により、食糧その他生活必需品の不足等の事態はほとんどなかったものの生鮮食料品等の供給対策等については今後の問題となる。 (各地域の孤立状況) ![]() |
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| 3応急対策の状況 | (1)県本部 昭和55年12月26日から降り出した雪はいよいよ本格化の様相を呈し、12月29日には雪崩による犠牲者が出るなど各地から被害の情報が伝えられるようになった。 県は事態を重視し、特に関係職員による警戒体制を執って応急対策にあたった。年が明けても行きはおとろえをみせず山間部を中心に各地で200〜300cm以上の積雪となり住家の損壊等の被害が相次ぐようになった。 このような状況をふまえ、1月6日の庁議において気象情報の経過、積雪量、被害状況、道路状況等が報告された。 1月7日午前10時には今冬6回目の大雪警報が発令されるに至って予想だにしなかった豪雪により孤立地区が生ずるなど県民生活への大きな影響が懸念されるところとなり、副知事は15時に緊急部長会議を招集し、1月7日16時をもって「岐阜県豪雪対策本部」の設置を決定し、防災関係機関あて通知した。
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| 自衛隊の活動 | 陸上自衛隊第10師団及び航空自衛隊岐阜基地は1月8日から連絡幹部を県庁に派遣し、それぞれ情報連絡や災害状況の把握に努めた。 地域住民は、毎日のように行わなければならない我が家の雪下ろし等のために心身ともに疲労を極め、各種公共施設の倒壊が憂慮されるに至った。このため5次にわたって自衛隊の派遣を要請するところとなり、民政の安定がはかられた。 自衛隊の災害派遣状況は次のとおり。
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