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上切寺尾古墳群で平安時代の礎石建物を確認しました

 高山市上切町に所在する上切寺尾古墳群(かみぎりてらおこふんぐん)では中部縦貫自動車道高山清見道路建設に伴い、昨年度に引き続き5月下旬から発掘調査を行っています。
同古墳群では、6号古墳の存在が以前から知られていましたが、今回の調査で、この古墳の上で平安時代の礎石建物を確認しました。

上切寺尾古墳群の礎石建物跡

 写真1:上切寺尾古墳群の礎石建物跡(北から)

 

 6号古墳の墳丘及び背後の斜面を平らに整地し、周囲より高くした建物の基壇(きだん、赤線部分)と、その基壇上で建物の柱を支えていたと考えられる礎石及び柱穴(矢印部分)、石列を確認しました。
礎石及び柱穴の配置から、礎石建物は奥行き3間(7.3m)、幅は5間(10.3m)あることが分かりました。柱穴から出土した遺物から10世紀前半頃の建物と考えられます。建物の周囲に瓦がまとまって出土していることから、屋根には瓦が葺かれていたと考えられます。

 また、建物のほぼ中央の石列で囲まれた部分(写真1の丸で囲んだ部分)で土坑を確認し、土坑からは平安時代の八稜鏡(はちりょうきょう、写真2)が鏡面を上にした状態で出土しました。鏡面裏側(写真3)には植物と鳥の文様が交互に表現されていました。

 

土坑から出土した八稜鏡

 写真2:土坑から出土した八稜鏡

 

八稜鏡

 写真3:八稜鏡(鏡面裏側)


 礎石建物跡の調査は7月に終了し、現在は基壇下にある竪穴建物跡や古墳の調査を行っていますが、この遺跡の各時代の様相を知る上で重要な手がかりを発見できるのではないかと期待しています。

 

 

 

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