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中八幡古墳出土品[なかはちまんこふんしゅつどひん]

分類 重要文化財
指定別
所在地 揖斐郡池田町六之井(池田町中央公民館)
所有者 池田町
指定年月日 平成22年12月3日

中八幡古墳1中八幡古墳2

 中八幡古墳は、池田町唯一の前方後円墳であり、同町では数少ない5世紀代の古墳である。昭和35年の県道大垣揖斐線(現国道417号線)の工事の際に発見され、昭和45年の発掘調査によって全長43mの前方後円墳であることが確認された。
出土品(計140点)は、昭和35年に出土した馬具(鞍金具〔前輪(まえわ)、後輪(しずわ)〕、鐙、か具(かこ、「か」は金へんに交)、鉄環)、武器(鉄刀、鉄剣、鉄鉾、鉾柄、鉄鏃)、武具(短甲)、工具(鑿(のみ))、及び昭和45年の発掘調査で出土した埴輪(円筒・朝顔形)である。
本出土品の馬具や武具、武器といった鉄製品は、朝鮮半島との関係がうかがわれるものが多い。中八幡古墳は、4世紀から5世紀初頭に築かれた青墓古墳群(大垣市)の首長墓群に後継する首長墓であるが、この地一帯の首長墓群の消長は、金生山(きんしょうざん)(大垣市)に産する鉄原料の占有と関わりが深い。中八幡古墳と同様に、青墓古墳群の昼飯大塚古墳(ひるいおおつかこふん)や遊塚古墳(あそびづかこふん)においても朝鮮半島からの舶載品が出土していることから、この地域における鉄生産には外来系の工人技術が関わっていた可能性を示唆している。
本出土品は古墳時代中期中葉の一括資料として、西濃地域首長と朝鮮半島の関係を具体的に示すもので、県内の古墳時代における貴重な遺産であることから、歴史上、学術上の価値が高いと認められる。

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