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鐘楼[しょうろう]

分類 重要文化財
指定別
所在地 垂井町宮代
所有者 真禅院
指定年月日 昭和40年2月9日

鐘楼

 この鐘楼は切石積基壇に建ち、三和土の土間に土台を設け、柱は総円柱とし、腰貫を入れる。柱頭は木鼻[きばな]に繰形[くりがた]のある虹梁[こうりょう]でつなぎ、差肘木[さしひじき]とする。虹梁上には和様三斗[みっと]組とし、中備は板蟇股[いたかえるまた]とする。妻飾は、繁[つなぎ]虹梁上に太瓶束[たいへいつか]をたて、頭に大斗とし、実[さね]肘木にて化粧棟木を受ける。破風には眉决[まゆじゃくり]を入れ、桁隠とも猪目懸魚[いのめげぎょ]、六葉付とする。軒廻は一軒[ひとのき]本繁垂木。内部は化粧屋根裏とし、丸桁から梁行に大梁を架け釣鐘金具を取り付ける。彩色は軸部、組物、軒廻りを丹塗[にぬり]とし、垂木口、木鼻木口は黄土塗、妻羽目板壁は胡粉塗となっている。
屋根桟瓦を除くほかの構成材はすべて当初のものが保存されている。虹梁[こうりょう]、木鼻繰形の彫刻には江戸初期の優れた技風と手法を見ることができる。また、四隅柱の転び角度と調和のよい木割寸法は力強い中にも優雅な感じを表している。

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