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木造聖観世音菩薩坐像[もくぞうしょうかんぜおんぼさつざぞう](和泉薬師堂)

分類 重要文化財
指定別
所在地 加茂郡白川町和泉
所有者 和泉薬師堂
指定年月日 昭和42年6月14日

木造聖観音坐像

  • 檜材寄木造彫眼
  • 像高:94.0cm肩幅:40.0cm膝の高さ:13.5cm膝張:65.0cm

 薬師堂の聖観音坐像は、檜の寄木造で眼は彫眼になっている。面貌は優雅で、腰がほそく、膝は低くて、衣文[えもん]の彫りは浅い。もとは彩色像だったらしく、わずかにその痕跡があるが、今は全体に黒褐色の木地を見せている。頭には豪華な金銅の宝冠、胸には金銅の胸飾をつけているが、これらの装身具は当初のもののようである。左手にもっていた蓮華は欠失し、眉間の白毫[びゃくごう]が後補になっているほか破損のところはなく、優れた聖観音像である。造顕は作風より藤原時代として誤りはあるまい。作者は不明である。光背は舟形、台座は五重の蓮華座で、ともに後補。台座裏にある墨書によりこの光背と台座は、享保14年(1729)に造られたことがわかる。
この聖観音坐像は、現白川町内、元小原村坪の内にあった京都醍醐寺三宝院末、白川山室松寺の護摩堂に安置されていた。慶応4年4月、神仏分離に関する太政官布告が発せられたとき、住職栄悉が還俗して白山神社の神職となり、室松寺が廃寺となったので、信者たちがこの像を薬師堂に移して現在に至ったものである。

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