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木造聖観音坐像附胎内仏

木造聖観音坐像[もくぞうしょうかんのんざぞう]附[つけたり]胎内仏[たいないぶつ]

分類 重要文化財
指定別
所在地 美濃加茂市蜂屋町上蜂屋
所有者 瑞林寺
指定年月日 昭和49年3月6日

木造聖観音坐像

  • 檜材寄木造彫眼
  • 像高:57.5cm胎内仏:像高28.5cm

 この寺の本尊木造聖観音坐像は、檜材、寄木造の彫眼像である。左手に未開の蓮華を持ち、右手の掌をこの蓮華にむけ、蓮華の台座に結跏趺坐[けっかふざ]した聖観音像である。
頭上には金銅透かし彫りの豪華な宝冠を戴き、胸には金銅透かし彫りの胸飾を付けている。面貌はやや面長で、理智的な感じで、各部の調和のよくとれた像である。
像面は現在黒褐色を呈しているが、もともと素木像だったように思われる。光背は舟形、台座は二重の蓮華座であるが、ともに江戸時代中期の補作である。この聖観音像には内刳[うちぐり]があり、ここに胎内仏1躯を収めている。胎内仏は寄木造、玉眼の総漆箔像の聖観音坐像である。本尊と同じく未開の蓮華をもち、金銅の宝冠と胸飾をつけ、結跏趺坐した姿である。小像であるが、作行は本像よりも優れている。肉身部などの漆箔一面に細かく美しい断紋が見られる。蓮台はなくなっている。また、右手の第4指と第5指の先が欠失している。
本尊と胎内仏とも室町時代の作と考えられる。

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