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木造聖観音立像（鹿苑寺）
木造聖観音立像［もくぞうしょうかんのんりゅうぞう］
| 分類 | 重要文化財 |
|---|---|
| 指定別 | 県 |
| 所在地 | 美濃市立花 |
| 所有者 | 鹿苑寺 |
| 指定年月日 | 昭和45年10月27日 |
- 一木造彫眼
- 像高：176.0cm
左手に蓮華をささげ、右手は掌を前にして垂下［すいか］し、蓮台に立った姿である。面貌は何となく神秘感がただよい、全体に量感に富んでいる。衣文［えもん］の処理はやや稚拙である。
金銅の宝冠を載き、舟形光背を背にし、二重の蓮華座に直立しているが、光背と蓮台は江戸時代貞享の頃の補作である。現在、像に損傷は見あたらない。像面は灰褐色をしているが、もとは彩色されていたように思われる。
この聖観音立像の造顕の時代については、一木彫で、ボリュームにとみ、また翻波［ほんぱ］像の名残が見えるが、藤原時代の作とは考えられない。鎌倉時代から室町時代にかけ、古式により制作したものである。仏師も中央の専門家ではなく、地方仏師の作と思われる。
