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平成22年度食品の安全・安心シンポジウム基調講演講演録

「食品添加物」あんぜん?きけん?

 岐阜聖徳学園大学梅津博紀教授

 

 みなさんこんにちは。岐阜聖徳学園大学の梅津と申します。今日は、このような機会を与えていただきまして、健康福祉部の皆様に感謝申し上げます。今日は、「食品添加物あんぜん?きけん?」というタイトルでお話していきたいと思います。

 早速入らせていただきますがその前に一言だけお断りしておきます。私は食品添加物の専門家という立場ではなく、一科学者、サイエンティストとして話していきたいと思います。といいますのも、私はプロフェッショナルではありません。

どうして食品の安全に興味を持ってやってきたかといいますと、約十数年前、ある教科書を書いてくれと言われまして、そのときに食品の安全というテーマをいただきました。それまではあまり興味を持ってやってこなかった分野です。それで、いろいろ安全について調べてみると、世の中の人たちが思っていることとは全く違うんだということがわかり、それ以来、ずっとウォッチングし、調べ、機会があるごとに皆様の前で発表させていただいてきました。

 今回の講演にあたり、ちょっと思い出したんですが、私も以前食品添加物を申請したことがありました。どういう添加物かと申しますと、後から出てきますけれども、天然の添加物です。私は民間企業におりましたときに、たんぱく質加工用の酵素の研究をしていました。タンパク質分解酵素の一種なんですが。それを食品加工に応用したいということで、まあ、当時は非常にルーズでして、二十数年前のことですが、当時は、保健所に届出をしました。B4の用紙に3、4枚書いて終わりです。どうやって製造するのか、原料は何か、安全性に関するデータはあるのか、そういったことは全くなかった時代です。今とは全く違う時代です。そんなこともあったな、と思い出しました。調べてみましたら、いまだに添加物リストに載っておりました。

 さて、このくらいにしまして、今日は、前段では、安全全般に関わるお話をします。

それから食品添加物の話をします。最後にもう一度、食品の安全全般に関わるお話をしたいと思います。

 

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このスライドは、身近な食品に見る不安と思われていることを示しています。

一般の人々が不安に思うであろうことが書かれています。本当に危険かどうかとは別の話です。

この表の中に食品添加物があります。不安はほかにもいっぱいあります。たとえば、食肉ではBSE、あと、有機水銀の話、遺伝子組換えの話、まあ、いろいろありますが、本当の意味での危険性が高く危ないなと思われるものは、多少、有機水銀かな、微生物かな、アクリルアミドかな、くらいです。

あと他のものに関しては、ほとんど心配する必要ないんじゃないのかな、というのが最終的な結論になろうかと思います。今日は、その中の、食品添加物の話をしていきたいと思います。

 

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 このスライドは、食の安全性の観点から感じている不安の程度を示したものです。

国の食品安全委員会が平成21年7月に実施したアンケートの結果です。

「どんな項目で不安を感じていますか」と聞いています。まあ、だいたい「不安ですか」と聞かれれば、少しでも不安があれば○をするので、けっこう大きな傾向が出るかと思いますが、一応こんな結果です。

本当に危険かどうかということに関してはいろいろありますが、危険じゃないものも入っているような気がします。

 

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 では、日本の食品・食物・食は安全なのかというと、実は、どうなんでしょう。

わたしは、結論的には、食についてはあまり心配しなくていいよという立場に立っております。ただ、安全である、という言葉を使っていいのかは別問題です。

サイエンスとして、「安全である」という言葉を使っていいのかは問題です。

しかし、安心は得られていませんね。今日のシンポジウムは、安全・安心といって、一つの範疇に入れてしゃべっておりますけれども、安全というのは、たぶんサイエンスで保証できる、担保できるもので、安心というのは、いくら安全だといっても、私たちの気持ちの問題ですので、そこが一番難しいところであろうと思います。安全イコール安心ではない。ですから、安全安心と、ことばを続けて使うのは、私は好きではありません。

 

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 残留農薬については、昨年度講演があったと思うんですが、「野菜の残留農薬は健康に悪い影響を与えている」かというと、そんなことはありません。残留農薬は、日本の場合は心配しなくていいんだということです。

 「天然の食品添加物は安全である」かどうかについては、添加物が安全かどうかは、そのもの固有の性質によるのであって、天然のものであろうと、合成のものであろうと、安全なものは安全、危険なものは危険なのであって、結論的には×となります。天然の添加物でも危険なものはあります。

 「有機食品(オーガニック食品)」は安全で、おいしく体にやさしい」ということが本当かと聞かれたら、実は、これはイギリスのフード・スタンダード・エージェンシー、食品基準庁が、オーガニック食品は、普通の食品と比べて、通常の栽培法で作った野菜と比べて、なんら安全ではないし、なんら栄養学的に体に良いものでもない、差は無いという結論を出しております。

イギリスでは、オーガニック食品に関しては、農薬を使っていないから安全だ、と謳うことはほぼできません。日本ではどうかというと、まだやっているかもしれない。

どういうことかというと、イギリスでは、農薬を科学的にきちんと使って作った野菜と、農薬を使わなかった野菜との間において安全性に差がないことは、科学的に確実であるから、「農薬を使っていないから安全だ」と言うことができないということになっているんです。

ですから、英国のオーガニック食品の団体は、体にとっての栄養がいいんだよということでアピールしようとしたら、それも差がないということで、非常に困っているということです。去年、英国では、パニック状態になったときいております。

 あと、「中国からの輸入食品は安全性に問題がある」と一般の人は思われていますが、統計資料を見ると、たとえば農薬についてみても、中国の野菜が特段農薬が多いわけでもない。それは、国産の農産物となんら変わりはない。そのへん、統計資料をきちんと、マスコミの方も読んで、そういうことを公表してくれたらいいんでしょうけれども、マスコミは、そういうものにはニュース価値を見出さない。実は、中国以外からもいろいろな加工品が入ってきていますけれども、農薬以外の違反事例をいろいろ調査しますと、中国製品が特段に違反が多いわけではない。いろんな違反がありますけれども、アメリカの方が多いくらいです。

あと、飛びぬけて違反が多いのが中南米のコーヒーなど。いろんな違反が見つかっています。統計資料をきちんと見れば、中国産に問題があるとはいえない。

国産神話なんです。地産地消ということを訴えている人に申し訳ないですけれども、安全性の点からいくと大して差はないということだけ、申し上げておきたいと思います。

 

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 このスライドは、身のまわりの化学物質の急性経口毒性についての表です。

一番上に、ボツリヌス菌毒素というのがあります。これは地球上に存在する中で一番強い毒ではないかといわれています。

この表には、天然物、合成物、医薬品、といろいろなものが載っています。一番下の方を見ていただくと、食塩とか、砂糖とか、エチルアルコールとかがあります。

ところで、LD50とは、リーサル・デス50、半数致死量で、半分の実験動物が死ぬ濃度を表しています。

極端なことを言うと、食塩なんかでも、体重1kgあたり3gが、LD50ですので、体重50kgの人であれば、150gの食塩を一度に食べれば、半分の人間が死ぬかもしれません。砂糖も大量に食べれば死んでしまいます。

つまり、どんな物質にも毒性があるんだという考え方がスタンダードになっています。

 

 

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 このスライドは、縦軸を対数表示で示していまして、前のと同じような表なんですけれども、ダイオキシンは、20年ほど前、大騒ぎになりました。

今はマスコミも飽きて取り上げなくなりました。ダイオキシンにはいろんな対応策がとられていますので、ほとんど心配がないといえるレベルまで下がってきております。

でも、ダイオキシンが全くゼロかというとそんなことはなくて少しはあります。この空気中にもダイオキシンは少しはあります。超微量ですけれども入っているはずです。

最近の分析技術をもって分析すれば、たぶん、この空気の中にもダイオキシンは含まれているんです。

このことはさておき、ニコチンとか、カフェインとかにも毒性はあって、半数致死量についてのデータも得られていますよということです。

 

 

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 このスライドは、植物性食品に含まれる発がん性物質の表です。

われわれが普段食べているすべての野菜、果物には発がん性物質が入っているということなんですね。

これは、よく使われているデータなんですが、1990年に、プロナス、米国科学アカデミー紀要というアメリカで最も権威ある科学雑誌の1つに、エームスという方、この方は、食の安全に関して神様みたいな人ですが、その人とゴールドさんという人が、発表されたデータです。

まあ、発がん性物質は入っているだろうと。メトキシソラレンというのは、国際ガン研究機関による発がん性の強さの区分で2Aだったかな、発がんの可能性がかなり高いですよというものです。これは可能性の話であって、普段食べている濃度で発がん性を示すかどうかは別問題です。可能性の話です。

普段食べているものにはほとんど発がん性物質が含まれているだろうということです。今日、私も発がん性物質を食べてきたなあと、思っているところです。

 

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 これは、実は物質の毒性と摂取量の両方を考えなくちゃいけないんだよということを模式的に描いた図なんですが、要は、すべての物質には毒性があるんだということで、それをどれだけの量食べるかということで、私たち人に対する毒性が決まるということです。

毒性が高くて、摂取量が多いものが人に対する毒性が高いということになります。

毒性が低くて、摂取量が少ないものは、人に対する毒性が少ないということになります。

砂糖や塩は、毒性は低いが摂取量は多いという部類に属することになります。

物質の毒性は、必ずこの毒性と摂取量の平面上に現れるということです。

毒性のないものはないんだという考え方です。「Doesmakespoison」という言葉があります。毒性学という専門分野では当たり前のことでしょうけれども、食品に含まれる量により毒性を示すという、当たり前のことがあります。

 

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 食品の安全性に関わる考え方として、どうしても皆様に知っておいていただきたいのは、安全か危険か、という考え方ではないんだということです。

安全の程度がどの程度なんだ、危険の程度がどの程度なんだ、ということが重要なんです。

100%安全なものはない、100%危険なものはない。そうすると、リスクという言葉にたどり着きます。リスクという言葉の定義は、「食品中にハザード、危害が存在する結果として生じる健康に対する悪影響の確率とその程度の関数」ということですが、とにかく確率だということで覚えておいてください。

それで、確率というものは、ゼロにはならないんだということです。どんなものにもリスクはあるんだということです。たとえば、この会場、みなさん安全だと思って座っていらっしゃるわけなんですけれども、ここに、ジェット機が墜落するかもしれない。そのリスクは絶対にある。皆さん今日車で来られましたけれども、わたしだけは交通事故に遭わないということで来たんですが、厳然として、年間5,000人の方が亡くなっている。必ずリスクはあるんだということです。車で来ることのリスクとベネフィット、利益を考えた場合、電車だと1時間半もかかる、車で行けば30分ということで、利益の方を選んでいるんです。

これが食品となると、リスクはゼロと考える傾向があります。でも、リスクはゼロではないんだということだけは覚えておいてほしいと思います。リスクゼロの考え方というのは、わたし、実際には分かりませんが、本を読むと、アメリカが食品の安全性に関する法律を作ったとき、デラニー条項という、デラニーさんが作ったんでしょうけれども、発がん性のある物質は食品の中に入れてはいけないよという条項ができました。当時は、分析技術が非常にまだ進んでいなかった時代で、食品の中に含まれる微量の成分を検出することができませんでした。さきほど見た発がん性物質が普段の食品に含まれているということが分からない時代でした。ところが、科学技術の進歩によって、分析技術が進んできて、今は、たとえば、琵琶湖にコップ1杯の毒性物質を入れただけでも検出できる技術があります。琵琶湖にコップ1杯はちょっと大げさかもしれませんが、たぶんそのくらいかもしれません。ppt、partspertrillionというレベルまで、一兆分のいくらかまで検出できるはずなんです。それで、そういう技術を駆使しますと、普段われわれが食べている食品の中にも毒性物質がたくさん入っているんだということが分かってきました。当然、発がん性物質も入っているということが分かってきました。

それで、発がん性物質をどの程度食べて、どの程度危険なのか、確率としてどの程度なのかということを考えないといけない時代になってきました。ですから、今日のテーマもいけないんです。食品添加物が安全か危険か、ではなく、どの位リスクがあるかというテーマにしなければいけないんですけれども、そうするとますます聴衆の方が減るんじゃないかということで、やめたんでしょうけれども。

 

 【新聞記事(省略)】

 この新聞記事は、いつも使わせていただいているんですが、これは、典型的な考え方でしょうね。「伝統食安全で良質知恵に学べ」と書いてあります。これは悪いことではないんです。私がちょっとクエスチョンマークを打ちたいのは、「安全で」というところなんです。

抜き書きは全体の趣旨を変えてしまうこともあるので本当は良くないんですが、ちょっと許していただくとして、そこに、伝統食は「安全で」と書いてあります。

「伝統食は安全だと誰が検査したのですか」と聞くと必ず帰ってくる答えがあります。「何百年も人体実験を重ねてきている。それで残ったんだ」と。

でも、これまでの平均寿命は30歳、40歳、つい最近の5、60年前まで平均寿命50歳だった時代です。ガンなんてのは、50,60,70,80歳になってから出てくるような病気なので、実際は、きちんと安全性は確かめられていないんです。

非常に脆弱な安全性の感覚の上で、安全性について議論しているんです。私は、科学として、サイエンスとしてきちんと担保したほうがいいんじゃないかという考え方です。

伝統食が悪いといっているんじゃないんです。おいしいものはたくさんあるので私も食べます。ただ、安全かというと、どうかなあ、と思いながら食べるしかない。

わらび、ぜんまいなんてのは、明らかに発がん性物質が含まれています。動物実験で発がん性を示す物質が含まれています。昔の人は、灰汁抜きをするという形で食べてきました。でも、100%抜けているのかというと、たぶん、1割か2割残っているかもしれない。

じゃあ安全性はどうなのか、というと、それは別問題で、たまに食べるんだったらいいですよ、という考え方もありますので。

ただ、こういう記事が大きな新聞に載っているということです。日本の、安全に関する、マスコミを含めたすべての分野で、遅れているのかな、正しく伝わっていないのかな、なんていう気がします。

 

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 ここからようやく、食品添加物の話をさせていただきます。

食品添加物の定義が書かれています。「食品の製造の過程において又は食品の加工若しくは保存の目的で、食品に添加、混和、浸潤その他の方法によって使用するもの」と書いてあります。要は、食品に添加するもののことです。食品そのものではないということです。ですので、目的によって、保存料、甘味料、着色料、香料等いろいろあります。

日本は、皆さんが心配されているほどいい加減な国ではなくて、非常にちゃんとした国でして、すべて規格、基準、表示があります。

規格とは純度や成分について遵守すべき項目のことです。これは、安定して製品を製造するためにきちんと決まっています。基準があるのは、何にでも使ってよいわけじゃないからです。使用できる食品と使用できる量の限度がきちんと決められています。

あと、表示については、表示義務があります。一部の人たちは、キャリーオーバーを記載しないのはいかんなどと言っていますが、おおむねきちんと表示されていると思います。保存料、甘味料などは用途名も併記することとなっています。

 

 

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 日本の場合、今は、食品安全委員会というところが、食品添加物に限らず、すべての食品のリスク評価を行います。

食品安全委員会は、関係省庁とは対立関係のない内閣府の下にあります。一番関係があるだろうところの厚生労働省、農水省、環境省というところからは、独立しているんです。

関係省庁は、食品安全委員会がリスクを評価する側に立つのに対して、リスクを管理する立場にあります。リスク評価とリスク管理を完全に分けましょうということで、10数年前に食品安全委員会ができました。

その前は、食品添加物については、厚生労働省の中で、リスク評価とリスク管理をやっていました。農薬については、農水省からのデータをもとに厚生労働省がやっていました。

食品安全委員会は、WHO、FAOなどの国際機関とリスク評価において連携をとっております。WHOとFAOはJECFAという専門委員会を作って、リスク評価をしています。そこの食品添加物専門委員会と、食品安全委員会は連携をとっています。

 

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これは、リスク分析についてまとめたものです。

食品安全委員会がリスク評価を行います。科学的知見に基づき、客観的、中立公正に行われます。やっていると思います。そのリスク評価に基づき、関係省庁がリスク管理を行います。国民世論や技術的な事項を検討して、使用基準や残留基準を決定していくという流れになろうかと思います。

最も重要なのが、リスクコミュニケーションで、消費者や各省庁間でいろいろな意見交換をして、共通認識を持つんだということが必要なんでしょうが、ここが、日本ではできているのかな、できかねているんじゃないかなという気がします。

それがちょっと心配かなと思っているところです。もう1回言いますと、リスク分析とは、すべての食品にリスクがあるということで、そのリスクを科学的に評価して、適切に管理していこうということです。

 

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 これは、食品添加物の使用目的と具体例を簡単にまとめた表です。

合成食品添加物といっても、科学的にいうと、塩を作っただけで、化学合成品になるものですから。たとえば、有機酸のクエン酸を作るとしますと、発酵法で作るので化学合成品ではない。しかし、そのクエン酸をNaOHで中和すると、有機酸のナトリウム塩になるんですが、そうなると化学合成として認識されますので、化学合成品ということになります。われわれの感覚で言うと、塩を作ることは合成じゃないだろうなと思うんですが。合成にあまり深い意味はないんです。

添加物の目的を大きく分けますと、保存性の向上、風味・外観の改善、製造上不可欠なもの、品質向上、栄養強化、その他いろいろありますが、一番気になるのは保存料、防かび剤、殺菌料、酸化防止剤あたりになるでしょうか。

たとえば、柑橘類のかび発生防止のためのOPP、TBZ、ジフェニルなどがあります。どうしてもアメリカあたりから輸入する場合、こうしたものをかけざるを得ない。太平洋を越えてくる間にかびが生えてしまう。泣く泣く日本では認めたという経緯があろうかと思います。

あと、発色剤では、一部の人たちが強硬に反対している亜硝酸ナトリウム。ニトロソアミンができるなどのことがありますけれども。あと、甘味、酸味、調味、香料などがあります。製造上不可欠なものは、これを入れなければ食品を作れないというものですから、入れざるを得ない。豆腐の凝固剤について、グルコノラクトンじゃなくて昔ながらのものを使えという話もありますけれども、3つで100円の豆腐を買っていながら、安全性を追求していいのか、どこまで追求するのかという問題もあります。いや、それは安全じゃなきゃいかん、という考えもあるでしょうが。

 

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 これは、ポテトチップスの袋の写真です。

袋の裏には非常に重要な情報が隠されております。原材料は、量の多い順に書いてあります。わたしはそばが好きなのでよくおみやげにそばを買うんですが、裏を見ると、小麦粉、そば粉と書いてあるものと、そば粉、小麦粉と書いてあるものがありますので、なるべくそば粉の多いものを買うようにしています。ぜひ覚えておいてください。値段はそんなに変わらないんですけれども。もちろん、51%と49%の違いかもしれませんけれども。

 で、この中で食品添加物はどこからなのか、というと、わたしもよく分からないんですが、オニオンパウダーはメーカーが香料などを入れて作っているもので、調味料、香料、酸味料、甘味料などが食品添加物として入っています。

甘味料として、ステビア、カンゾウとありますが、これらは糖じゃないもの、非常に微量で甘いものです。ステビアもカンゾウも植物由来の甘味料で、砂糖の100倍以上も甘いものです。酸味料は、有機酸を使うんでしょうけれども。ポテトチップスにはジャガイモ以外にこのようなものが使われています。微生物の増殖を防ぐ保存料などは入っていないということも分かります。

 

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 食品添加物は、大きく分けて指定対象になっているものと、指定対象になっていないものに分けられます。

指定対象になっているのは、1つは指定添加物で、これはおおむね化学合成品です。もう1つは既存添加物で、これはほぼ天然物です。指定対象外のものは、天然香料と、一般飲食物添加物です。一般飲食物添加物というのは、たとえば、何かの食品にいちごを添加したとして、いちごとしてではなく、いちごの赤い色を食品につけるために添加したのであれば、いちごは一般飲食物添加物となります。ただ、いちごは普段食品として食べているので、全く規制の対象にはならないということです。天然香料は、食品に使用される量が非常に少ないので、何も考えるのを止しましょうよということで、規制対象外になっています。

 

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 これは、食品添加物の分類を詳しく書いたものです。

指定添加物は、合成添加物で、医薬品と同等以上に安全性がチェックされています。400程度あります。

既存添加物は、いわゆる天然添加物で、長い食経験で安全性を証明しているというのですが、クエスチョンマークをつけてあります。動物実験などの安全性のデータがほとんどとられていません。しかし、実は最近実験が行われてきています。418品目すべてについてやるわけではなく、そのうち、明らかに原料、作り方、ヨーロッパやアメリカなどの外国におけるデータから安全だろうというものは省いてですが。平成8年以降、それまで野放しだった天然添加物を規制していこうということになり、それまでの天然添加物を既存添加物名簿というものに載せ、既存添加物は自由に使っていいですが、これから漸次調べていきましょうということになっています。当初の時点で、約160品目について安全性を調べる必要があるとされ、調べられています。また、これまでに40品目程度が、取り下げられたりして、既存添加物名簿から削除されています。この流れの中で、アカネ色素という既存添加物は、安全性に問題があるということが分かり、使用禁止にされました。あと、調べるのが必要なのは20数個となっているという段階です。

 

 

 

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 これは、武庫川女子大におられた伊藤誉志男先生が分類したやり方なんですが、左の食品添加物というのは指定添加物のことで、今は400種くらいに増えていますけれども、これを第一群、第二群、第三群に分けました。

 第一群というのは超微量残存型であり、すべて香料です。これは量が非常に少ないので問題ないだろうと。第三群は、非残存型であり、食品の製造過程で使いますが、食品にはほとんど残らないものです。これもいいだろうと。例として活性炭やイオン交換樹脂が書いてありますが、食用油を抽出するときに使用されるノルマルヘキサンなどもここに入るだろうと思います。

 第二群の残存型をA群とB群に分けて考えています。B群というのは、天然型といって、天然にあるものを合成して作っているものなので、製造法さえしっかりしていれば、ほぼOKでしょうという考え方です。

 残りのA群は、純合成型といって、地球上になかったものを人間が合成して作り出したものです。

 こういう分類の考え方があります。

 

 

 

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 食品添加物の安全性評価のやり方を、医薬品との比較において書きました。

医薬品というとみなさんは、安全性がきちんとチェックされているとお思いかもしれませんが、実は、食品添加物のほうが厳しいチェックを受けております。

それは当然のことで、医薬品は病気の人だけに与えられるものですから、抗がん剤のように正常細胞に対して明らかに毒性を示すものでも使われています。

一方、食品添加物は、不特定多数の方が食べるので、当然それだけ厳しいチェックをしなければならないということで、これだけの試験方法の違いがあります。繁殖試験や発がん性試験では、マウスやラットの一生涯にわたって調査をして、一生涯といってもラットの場合は2年程度ですが、毒性をチェックしています。

体内動態試験といって、体の中でどのように変化するかということも調べています。体の中で発がん性物質になるというものもあるからです。たとえば、お酒は、それ自体には発がん性はありませんが、体の中に入ってある物質に変化すると、それが発がん性を示します。

 

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 どれくらいの濃度までなら安全なのかについて、この方法で調べています。

農薬についても同じ方法で調べていますので、去年の講演会に来られた方は同じようなものを見ているかもしれません。

 実験動物を群に分け、その群ごとに、添加物の投与量を変えます。そして2年間なら2年間飼って、その結果、まったく毒性を示さない量、つまり、ラットに異常が見られない量、ここでいう異常というのは発がん性とかではなくて、毛が抜けるとか、解剖したら少し肝臓が腫れていたとか、その程度のことですが、その量を無毒性量と定めます。

 そしてその無毒性量を、通常100の安全係数で割り、さらに小さい数値にします。

 なぜ100かというと、ラットと人の種差が10、個人差を最大に見積もって10の、10かける10です。

 無毒性量を100で割った数字を許容一日摂取量、ADIといいます。

 ADIの単位は、mg/kg体重/日で、毎日、一生食べ続けても健康に影響を及ぼさない量と考えることができます。

 よく、基準値違反の農薬が見つかりました、基準値の1.5倍でした、というようなニュースがあります。でも、そうした野菜を一生毎日食べ続ける確率はほぼゼロですから、そんなもの心配する必要ないんじゃないの、というのが、科学者が考えることです。

 ADIという言葉は何度も出てくるので覚えておいてほしいと思います。

 

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 摂取量とリスクの関係を示したものです。

摂取量が増えるにしたがって、リスクが大きくなります。最終的には死んでしまうというリスクがあります。

 無毒性量の100分の1がADIです。

 実際の摂取量は、ADIの何十分の1から1万分の1くらいです。限りなくゼロに近いのが実際のところです。

 

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 ADIを求めたら使用基準を定めます。

厚生労働省が国民健康栄養調査というのを毎年やっていますが、その項目の1つとして、日本人は平均的に何をどれくらい食べているかということが調べられています。白米を1日何g、パンを1日何g、といった具合に何百項目もあります。

それを使って、たとえば、ある食品添加物の許容一日摂取量が100mgだった場合、はんぺんに使用する添加物は10mgまで、清涼飲料水は20mgまで、その他には使ってはいけませんよというように、その添加物を使っていい食品と、使っていい量を定めます。トータルで100mgを超えないように定めます。

 

 

 

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 実際に私たちはどのくらいの食品添加物を食べているのかということについて、伊藤先生たちによる25年間にわたる調査結果の一部を報告したいと思います。

 マーケットバスケット方式という調査法は、国民栄養調査、今は国民健康栄養調査といいますが、をもとに、平均的な食生活を反映している約250の食品を購入し、それを7つの食品群に分類し、各食品群ごとに混合、粉砕し、食品添加物の量を超微量分析法という最新の方式を用いて分析します。そして、各食品群に対する喫食量を乗じて、それらの総和を求めるという調査方法です。

 

 

 

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 これは、A群、すなわち純合成型の食品添加物についての調査結果です。着色料の中のノルビキシンというものは、実際は、天然の、コショウに似た熱帯や亜熱帯の植物から摂れる赤い色素ですが、ウインナーとかを赤く染めるのに使うものです。

 これらの添加物の1日摂取量を合計すると、90mgでした。耳かき3,4杯の砂糖くらいです。この表にあるほかに15品目も調べましたが、それらは摂取量が0.001mg/日以下でしたので、多く見積もってもA群全体としての添加物の1日摂取量は0.1gくらいです。

 これは、1997年のデータですが、純合成品の添加物を1日に0.1g摂取しているということについては、いろいろな意見があろうかと思いますが、ADIと比較するとどうなるか。体重を50kgとして比較してみると、摂取量の対ADI比は、一番大きいものでもノルビキシンの4.43%。一番小さいものは食用赤色40号の0.001%です。

 A群、純合成品の食品添加物については、おおむね多くともADIの1%くらいしか摂取していないといえます。

 厚生労働省を中心に毎年同じような調査が行われていますが、着色料などは、摂取量が漸次減っている傾向が見られます。増えている品目はほぼ見受けられません。

 

 

 

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 では、B群、すなわち、ビタミンなど天然にもあるものを合成して作っている添加物はどうか。

B群については、安全性を考慮する必要がなくADIを設定する必要がないものもありますので、この表にはB群の中で、ADIが設定されているものを載せています。

保存料の中の、亜硫酸というものは、ワインの中に入っています。酸化防止剤のαトコフェノールというのは、ビタミンEのことです。また、この表の中の、生鮮食品の欄に上がっている数値は、生鮮食品には食品添加物は使用しませんので、天然物由来の量です。たとえば、βカロチンの1日摂取量は、加工食品由来0.5mg、生鮮食品由来1.6mgとなっていますが、天然の食品から多く摂取しているということです。また、加工食品由来の0.5mgというのも、すべて添加物由来かどうかは分かりません。

対ADI比はいずれも低いですが、問題になるのは発色剤の硝酸でしょう。硝酸の対ADI比は103%ですので、ADIとほぼ同量摂取していることになります。日本人は世界でも飛びぬけて硝酸をたくさん摂取しています。これは、野菜をたくさん食べるからです。葉物野菜、特にほうれん草、小松菜、レタス、白菜などには硝酸が多く含まれています。栽培法によっても多くなります。硝酸肥料を多く与えれば多くなります。

亜硝酸は、対ADI比8.9%ですが、アミンと反応してニトロソアミンという発がん性物質に変わります。硝酸は、体内に入ってから、唾液の中に戻ってきます。その硝酸が、口内細菌によって亜硝酸に変わります。こうして硝酸を摂った量の5%が亜硝酸に変わります。硝酸を200mgとると、10mgは亜硝酸になります。そうすると、亜硝酸の対ADI比は100%近くになります。

ハムとかソーセージに亜硝酸を入れるのはけしからんという人がいますが、そんなことより、野菜の食べ方を工夫しなければいけない。野菜からの亜硝酸の方が圧倒的に多いからです。悪いことを直すには、一番ウエイトの高いところを何とかしなければいけない。どうでもいい数%のところをああだこうだといってみても仕方がない。

小松菜を食べるときは、1回湯どおしすれば8割がた硝酸が減ると聞きました。

まあ、B群についても、それほど危険な量は摂っていないということが分かります。

 

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 今まで話したことのまとめです。

 A群の添加物に関して大事なことは、私たちが摂取している化学物質の大半は、天然の食品から摂取しているのであり、1日あたり0.1gの純合成添加物をさほど気にする必要はないということです。

 また、A群の添加物の摂取量はADI比の1%以下であるということを覚えておいてください。

 B群に関しては、問題なのは硝酸だけです。B群は、添加物由来なのか食品由来なのかはっきりしないところがあります。

 

 

 

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私たちが食べている食品というのは、野菜とか果物にはたくさんの化学物質が含まれています。その化学物質の種類は、めちゃくちゃに多いです。トマトでは800以上あると言われています。その中には発がん物質もあれば、がんの発生を抑える物質もあり、抗酸化物質やその他様々な生理活性を持つ化学物質があります。

食べものは、化学物質の塊なんですけれども、トマトなどの植物にどうしてこんなにいろんな化学物質が含まれているのでしょうか。

 

 

 

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 その理由として、二次代謝産物というものがあることが分かっています。

一次代謝というのは、人間の体で見ても、体にとって極めて重要な代謝ですが、二次代謝というのはよく分かっていない経路です。植物の場合、この二次代謝が極めて盛んです。

なぜかというと、植物は老廃物を外に出せないんです。体に入ってきたものは体に溜め込むしかないんです。そこで、植物には、変な化合物にして溜め込む性質があるんです。そして、細胞の片隅に溜め込んでいます。

また、植物は動けないので、生き残り戦略上、変な化学物質を作って、化学兵器としたともいえます。植物にとっての最大の脅威は昆虫なんですが、昆虫にとっての毒物を作っている。ですから、基本的に植物は毒物をたくさん持っています。

 たまたま栽培品種ということで、わたしたちは、何百年、何千年とかけて品種改良して、毒の少ないものを食べてきているんです。改良して毒を減らしてきていますが、毒はまだあります。たとえばジャガイモ、タマネギなどは、明らかに毒性を持っています。その他の植物も調べると発がん性物質をたくさん含んでいます。二次代謝産物のせいです。

 

 

 

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 タマネギって、よく考えると、切る時、涙が出てきますよね。化学薬品で、涙を流させるようなものを食べるかというと、そんなことはありえない。そんなものは絶対に食べさせないです。でも、タマネギは食べます。涙を流させるのも、タマネギの毒性の現れです。

 タマネギを、食品添加物として評価するとこのスライドに書いたようになります。

逆に言えば、食品添加物については、このような評価をしているということです。いかに、食品添加物については、そのリスクを下げるようにしているかということが分かるかと思います。

畝山先生はもう1つジャガイモの例を出していますが、食品添加物として見れば、ジャガイモは1個食べたらアウトです。毎年、小学校でジャガイモによる中毒が発生しています。でもジャガイモは食べています。

 

 

 

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食品に含まれる天然の化学物質のうち、安全性の評価がなされているものは非常に少ないです。ものすごい数があるからできないです、というのが本音です。

農薬や食品添加物は、使用基準を守って正しく使えば、地球上にある化学物質のうち、最も安全性が保証された化学物質ですよということができます。

 

 

 

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 農薬や食品添加物が最も安全な化学物質だという結論になりましたが、それが本当なのかどうかについて説明したいと思います。

 食品中の化学物質のリスクの評価方法として、暴露マージンという考え方があります。

 ベンチマーク容量信頼下限というのは発がん性物質を評価するときに使うものですが、ここでは無毒性量で考えてください。暴露量というのは、ここでは、どれだけ食べたかということです。食べている量が少ないほど、暴露マージン、MOEの値は大きくなります。MOEが大きければ大きいほど安全性に余裕があるということになります。

 MOEが1の物質は、安全性に余裕がないということになります。ADIが設定されている物質については、MOEが100あれば安全性に問題はないだろうといえます。農薬や添加物がこれに当たります。EFSA、欧州食品安全機関は、発がん性物質についてMOEが10,000以上なら食べても大丈夫ですよということを提案しています。

 

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 MOEをグラフで見ると、無毒性量のところがMOE=1です。

ADIのところがMOE=100です。

実際に食べているところは、MOE=1万とか1千万とかいう数字が出てきます。

 

 

 

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これは、カリフォルニア大バークレー校で、さきほど出てきたエイムスさんやゴールドさんがここ20年くらいずっとやっている取組です。ホームページで公開されています。

これは大雑把に見ていただきたいんですが、表の一番上は、MOE=0.01で、非常に発がん性が高いことを意味します。これはげっ歯類での発がん用量なので、人間のではないです。対数メモリになっています。MOE=100が、食品添加物のADIになります。

MOE=1千万まで表されています。この表には日本ではほとんど使われていない食品添加物や農薬もあります。また、最近、げっ歯類のマウスやラットで発がん性が見られても人間には発がん性が見られないということがあるのも分かりつつありますので、必ずしも心配しなくていいという面もありますけれども、要は、普通の食品の方がいかにリスクが大きいかということです。

 

 

 

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 MOEの例を見てみますと、アルコール飲料の合計のMOEは3で、余裕が少ないです。これは計算するとだいたい500mlのビール一本分くらいの量です。なぜ、エタノールが悪いかというと、肝臓でエタノールを分解するときに、アセトアルデヒドができるんですが、このアセトアルデヒドが発がん性物質なんです。これには明らかに発がん性があります。

 コーヒー、フルフラール、アクリルアミド、アフラトキシンと続きます。アフラトキシンはカビが作る発がん性物質です。アメリカ人はピーナツバターが好きですが、ピーナツバターにはごく微量ですが必ずアフラトキシンが入っています。ピーナツには必ず少しはカビが生えていますので。農薬が表に2つ入っていますが、10,000を超えるあたりからは、発がん性はあまり心配しなくていいということになります。

 

 

 

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 これは先ほどと同じ表ですが、対ADI比1%のものは、100分の1かける100分の1で、MOEが10,000ということになります。対ADI比0.001%のものはMOEが1千万になります。

 このように、日本の食品添加物の安全性のリスクは、かなり低いということが分かります。

 

 

 

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 もう1つのリスクの評価法として、障害調整生命年というものがあります。

これは、各種疾患等による生命の損失や障害の大きさ、程度を表す指標で、YLL、余命損失といって、志望が早まることによって失われた年数と、YLDといって、障害や入院による損失年数を余命損失に換算した年数を足します。それをDALYといいます。単位は年です。YLDの換算には計算式があり、たとえば、半年の入院を余命損失5日と換算するなどのように換算します。このように損失を評価する方法があります。

 

 

 

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 これは、オランダでの結果です。オランダは人口1700万人で衛生状態は日本と同じです。ただ、オランダの人は魚を食べない、肉をたくさん食べるなどの食生活上の違いはあります。でも、先進国で衛生状態が同じなので、日本と比較しやすいと思って載せました。

 DALYの数字が大きいほど、リスクが大きいということになります。

 タバコを吸って、運動不足で、お酒を飲みすぎると危ないよということが分かります。

 また、飽和脂肪酸の摂りすぎ、トランス脂肪酸の摂りすぎ、魚、果物、野菜を食べないといった食事要因があると危ないです。

 DALY3,000から10,000のところに微生物による食中毒が出てきます。統計上、日本では年間3万人が食中毒になっています。死者数は一桁です。O157の事件が発生したときは10人を超えました。が、そんな程度です。

 DALY300から1,000のところにアクリルアミドが出てきます。

 ここで注目してほしいのは、合理的に判断すると、食品添加物や農薬は、健康の損失に関わりがないといえるということです。これが、オランダ国立公衆衛生環境研究所が調べた結果です。

 日本人は魚をたくさん食べますので、心血管系疾患のリスクはオランダに比べて低くなっているかもしれません。外国と比べて、日本人のリスクが高いのは、若干ですけど、食中毒ではないかと言われています。

 

 

 

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 これまでのまとめですが、一般食品の安全性は普通で、基準を超えた食品添加物や残留農薬のリスクは、基準を超えたものを一生毎日食べることはありえないことで、5回や10回基準を超えたものを食べても健康には全く影響がないことから、そのリスクは小さいということになります。100倍の安全マージンを取っていますから。

基準以内の添加物や農薬のリスクはきわめて小さいといえます。ほぼすべての食品添加物、農薬はこのランクに入ります。

食品添加物や残留農薬より、一般食品の方がリスクははるかに大きいのです。

また、安全性マージンが1から10程度の食品に、食品添加物や残留農薬が残留していても、全体のリスクには全く影響を及ぼさないのです。

 

 

 

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 最後のまとめに近づいてきました。

 天然だから安全です、というのはうそでしょう。

無添加だから安全だとはどうしていえるのか。全くいえません。

「○○は××が入っているから体によい」というのは、テレビでよくやっていますが、うそではないでしょうか。

○○には発がん性があるから危険だ、というのは雑誌などにもよくありますが、リスクをきちんと分析すればそんなことはないんです。

 

 

 

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 タバコを吸って、お酒を飲んで、肥満の人は、食品添加物や農薬の心配をする前に、タバコを止めて、アルコールを控えて、少しスリムになろうとしないと。その方が、よっぽどリスクを下げて健康で長生きできることにつながりますよということです。

 

 

 

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 国立がんセンターが示しているガンを防ぐための12ヶ条のうち、8項目が食べもののことについて書いてあります。

要は、いろんなものを少量ずつバランスよく食べることが、食品から来るリスクを下げることになります。

 ある食べものを大量に毎日食べるのは、その食べものの中に毒性物質が入っていることは否定できないので、やめましょう。