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ユビナガコウモリ

ユビナガコウモリ Miniopterusfuliginosus(Hodgson) 絶滅危惧II類
  コウモリ目ヒナコウモリ科
選定理由 大部分の生息地で生息条件が明らかに悪化しつつあり、個体数が大幅に減少している。 写真を拡大表示します
形態の特徴 前腕長45〜51mm、頭胴長60〜70mm、体重10〜17gの小型コウモリ。体毛は短く、体毛は濃褐色でビロード状である。翼は狭長型である。
生息環境 丘陵帯〜山地帯に生息する。昼間は洞穴、廃坑などをねぐらにする。ねぐらでは大きな集団を形成し、一つの群れで数万頭に及ぶこともある。
生態 出産哺育期は7月頃で、雌だけで大きな集団を形成し出産・哺育を行う。出産哺育期以外は雌雄一緒に生活し、数千〜数万頭の大規模なねぐら集団を形成する。採餌は河川上空や樹林の林縁周辺、草地など開けた場所で行い飛翔昆虫を捕食する。1頭が一日に捕食する昆虫は、約4gとも言われている。
分布状況 本州〜九州、佐渡島、対馬などに分布する。国外では朝鮮半島、中国、インドなどに分布する。県内では飛騨地方の白川村と美濃地方の揖斐川町、養老町で確認されているのみである。 分布情報図を拡大表示します
減少要因 全国的に分布域をもつ種でありながら、県内では数ヶ所でしか確認されていない。また、本種は大規模な集団を形成することが知られているが、大きな集団は1ヶ所でしか確認されていない。
保全対策 生息している洞穴及びその周辺の森林の保全が望まれる。
特記事項  
参考文献
  • コウモリの会編(2005)コウモリ識別ハンドブック:文一総合出版
  • 阿部永他(2008)日本の哺乳類[改訂2版]:東海大学出版会

文責:山本輝正

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