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ヤマキチョウ

ヤマキチョウ GonepteryxrhamnimaximaButler 絶滅危惧I類
(環境省:絶滅危惧II類) チョウ目シロチョウ科
選定理由 既知のすべての生息地で生息条件が著しく悪化しており、個体数が危機的水準にまで減少している。 写真を拡大表示します
形態の特徴 翅を広げた大きさは60mm前後の蝶である。翅の色は雄は黄色、雌は乳白色ので共に先が尖っている。それぞれの翅の中央付近に橙色の小紋がある。
生息環境 広く明るい高原状の地形を好み、やや暗い森林地帯や渓谷の樹林帯にはほとんど見られない。
生態 成虫は8月上旬頃から出現し9月中旬頃まで見られる。マツムシソウやアザミ類などで吸蜜し、地上で吸水することもある。成虫で越冬し5月〜6月頃にかけ産卵し、時に7月まで越冬成虫を見かける。幼虫の食樹はクロツバラである。
分布状況 日本固有亜種。国内では本州の中部〜関東と東北地方の一部に分布する。国外では北アフリカから中国、朝鮮半島に分布する。県内では高山市高根町が生息地とされるが発生数は極めて少ない。 分布情報図を拡大表示します
減少要因 大規模な耕地や用水路などの整備。また逆に耕作放棄による耕地とその周辺の樹林化による食草のクロツバラの減少による。
保全対策 荒廃し樹林化していく休耕地と周辺の草原を保全し、食樹であるクロツバラの生育環境を守ることが急務である。
特記事項  
参考文献
  • 西田眞也、岐阜県の蝶
  • 信州昆虫学会、信濃の蝶
  • 藤岡知夫、日本産蝶類大図鑑

文責:榎信好

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