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クモマツマキチョウ

クモマツマキチョウ AnthochariscardaminesisshikiiMatsumura 準絶滅危惧
(環境省:準絶滅危惧) チョウ目シロチョウ科
選定理由 分布域の一部において生息条件が悪化しており、種の存続への圧迫が強まっていると判断される。 写真を拡大表示します
形態の特徴 翅を広げた大きさ40mm前後の蝶である。翅の色は黄白色で雄の前翅端は橙色、雌にはこの橙食色部がない。雄雌とも翅裏面には灰緑色のモザイク模様がある。
生息環境 亜高山帯の日当たりの良い渓流、転礫の多い川原、源頭などやや開けた環境に生息する。低標高地では耕作地や人家が点在する道路などで発生することがある。
生態 成虫は5〜6月頃に出現し、スミレ類やハタザオ類などの花で吸蜜する。晴天時以外はあまり活動しない。幼虫の食草はミヤマハタザオなどアブラナ科植物である。蛹で越冬する。
分布状況 飛騨山脈、赤石山脈、八ヶ岳連峰など本州中部山岳地帯に分布する。国外ではユーラシア大陸北中部、サハリンに分布する。県内では高山市奥飛騨温泉郷、同市丹生川町に確認記録があるが乗鞍岳以北の飛騨山脈に限定している。 分布情報図を拡大表示します
減少要因 食草となるミヤマハタザオ、イワハタザオなどのハタザオ類は崖地などに生育する種で、このような生育地の減少が挙げられる。
保全対策 本種の生息する崖地などは可能な限り保全するよう配慮が望まれる。崖地補強などにより生息環境が消失するおそれがある場合は、食草となるイワハタザオなどが生育できるような構造的配慮が望まれる。
特記事項  
参考文献  

文責:鈴木俊文

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