ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ

本文

コノハズク

コノハズク OtusscopsjaponicusTemmincketSchlegel 絶滅危惧II類
  フクロウ目フクロウ科
選定理由 大部分の生息地で生息条件が明らかに悪化しつつあり、個体数が大幅に減少している。 写真を拡大表示します
形態の特徴 全長約20cmでムクドリ位の大きさで、日本産フクロウの中で最小である。全身が灰褐色で黒褐色の縦班があり雌雄同色である。まれに全身が赤褐色の個体(赤色型)がある。
生息環境 本州から九州では丘陵帯上部から山地帯の森林に生息し、北海道や本州北部では丘陵帯の森林や果樹園に生息する。
生態 夏鳥。越冬地は東南アジアで、西日本の暖地では越冬する個体もいる。樹洞を巣として、主に昆虫類を捕食している。夜間、大きな声で「ブッキョッコー」と鳴くが、昔から「仏法僧」と聞きなしされている。まれに昼間でも鳴くことがある。
分布状況 北海道、本州、四国、九州に渡来し、奥深い山地で繁殖する。県内では、白川村、郡上市、揖斐川町、本巣市などで繁殖期に囀りが確認されている。高山市で巣立ち直後の雛が保護された記録がある。 分布情報図を拡大表示します
減少要因 丘陵帯から山地帯でのダム事業、道路建設などの大規模開発による森林の減少や営巣地となる樹洞のある樹木の伐採、また、越冬地の生息環境の変化も考えられる。
保全対策 生息地となる大径木のある樹林を保全する。繁殖地で開発行為を行う場合は、事前に十分調査をし、営巣木を残すように配慮する。
特記事項  
参考文献
  • 「山渓ハンディ図鑑7日本の野鳥」(叶内拓哉・安部直哉・上田秀男、山と渓谷社、1998)
  • 「日本の野鳥590」(真木広造・大西敏一、平凡社、2000)
  • 「日本の鳥550山野の鳥・水辺の鳥」(山形則男・吉野俊幸、文一総合出版、2000)

文責:安藤辰夫・大塚之稔

<外部リンク>