ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ

本文

タカネヒカゲ_20489

タカネヒカゲ OeneisnornaMatsumura 準絶滅危惧
(環境省:絶滅危惧II類) チョウ目ジャノメチョウ科
選定理由 分布域の一部において生息条件が悪化しており、種の存続への圧迫が強まっていると判断される。

写真を拡大表示します

形態の特徴 翅を広げた大きさ40mm前後の蝶。翅の色は淡褐色で後翅裏面にモザイク状の模様がある。
生息環境 高山帯のハイマツが生育するような岩礫地に生息。
生態 成虫は6月下旬〜7月下旬に出現する。地面にとまることが多いが、敏感で人が近づこうとするとすぐ飛び立つため近くで見ることは容易ではない。幼虫の食草はイワスゲやヒメスゲなどカヤツリグサ科の植物。幼虫で越冬するが、卵から成虫になるまで3年を要する。
分布状況 本州の飛騨山脈、八ヶ岳連峰に限定して分布。飛騨山脈では西穂高岳を南限としている。国外ではヨーロッパ北部からアジア北部、北アメリカ北部など北半球の寒帯に広く分布。県内では飛騨地方の上宝村と神岡町に確認記録があるが、生息地は奥穂高岳から北の俣岳付近及び笠ヶ岳の標高2,500m以上の地域に限定される。

分布情報図を拡大表示します

減少要因 登山者の踏み荒らしによる生息環境の悪化。県内の生息地は登山者が多い地域でもあり、踏み荒らしによる食草の消失や成虫の生活場の縮小が懸念される。
保全対策 登山道以外の場所に立ち入らないような配慮が望まれる。
特記事項 県内の生息個体群は、北アルプス亜種(ssp.asamana)に区分される。
<外部リンク>