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ミヤマシジミ_20472

ミヤマシジミ Lycaeidesargyrognomonpraeterinsularis(Verity) 準絶滅危惧
(環境省:絶滅危惧II類) チョウ目シジミチョウ科
選定理由 分布域の一部において生息条件が悪化しており、種の存続への圧迫が強まっていると判断される。

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形態の特徴 翅を広げた大きさ25mm程度の蝶。翅の表面は雄が青紫色、雌では黒褐色で後翅端付近に橙色の斑紋がある。裏面は雄は灰白色、雌は褐色で黒点が多くあり、縁には橙色の斑紋が並ぶ。
生息環境 丘陵帯の低地〜低山地の陽当たりのよい草地に生息。耕作地周辺や河川の高水敷、堤防の草地に見られる。
生態 成虫は5月中旬〜10月中旬に出現し、草地のコマツナギなどの花で吸蜜する。雄は湿潤地で吸水することもある。幼虫の食草はコマツナギ。卵で越冬。卵は食草の根元付近の枯れ草などに産み付けられる。
分布状況 本州に分布。国外ではヨーロッパからユーラシア大陸、北アメリカと北半球中北部に広く分布が見られる。県内では飛騨地方の高山市、上宝村、宮村、久々野町、萩原町などに確認記録がある。

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減少要因 幼虫の食草となるコマツナギは、河川中流部の扇状地など乾燥した貧栄養の立地に生育する植物で、河川の礫地に多く見られる。しかし、河川敷の多目的利用や植生の繁茂により生育適地が減少している。
保全対策 コマツナギが生育できるような礫地の保全・創出に配慮が望まれる。また、こうした場所は、そのまま手をつけずに保全するよりも、植生が繁茂しすぎないよう定期的な草刈りを行うなど積極的な環境管理が必要である。
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