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クモマツマキチョウ_20468

クモマツマキチョウ AnthochariscardaminesLinnaeus 準絶滅危惧
(環境省:準絶滅危惧) チョウ目シロチョウ科
選定理由 分布域の一部において生息条件が悪化しており、種の存続への圧迫が強まっていると判断される。

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形態の特徴 翅を広げた大きさ40mm前後の蝶。翅の色は黄白色で雄の前翅端は橙色。後翅裏面には灰緑色のモザイク模様がある。近縁種にツマキチョウがいるが、前翅端が丸いことで容易に区別できる(ツマキチョウはとがっている)。
生息環境 亜高山帯の渓流付近に生息。渓流沿いの陽当たりのよい崖地や河原を好む。
生態 成虫は5〜6月頃に出現し、スミレ類やハタザオ類などの花で吸蜜する。晴天時以外はあまり活動しない。幼虫の食草はミヤマハタザオなどアブラナ科植物。蛹で越冬する。
分布状況 飛騨山脈、赤石山脈、八ヶ岳連峰など本州中部山岳地帯に分布。国外ではユーラシア大陸北中部、サハリンに分布。県内では飛騨地方の上宝村、丹生川村に確認記録がある。

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減少要因 食草となるイワハタザオなどのハタザオ類は崖地などに生育する種で、このような生育地の減少が挙げられる。
保全対策 本種の生息する崖地などは可能な限り保全するよう配慮が望まれる。法面保護などにより生息環境が消失するおそれがある場合は、食草となるイワハタザオなどが生育できるような構造的配慮が望まれる。
特記事項 県内に生息する個体群は北アルプス・戸隠亜種(ssp.isshikii)に区分される。なお、県内での分布は乗鞍岳以北の飛騨山脈に限定している。
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