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ネアカヨシヤンマ

ネアカヨシヤンマ AeschnophlebiaanisopteraSelys 絶滅危惧II類
  トンボ目ヤンマ科
選定理由 大部分の生息地で生息条件が明らかに悪化しつつあり、個体数が大幅に減少している。

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形態の特徴 翅の長さ50mm前後のトンボ。体は黄緑色で全体がやや黒っぽい。胸の中央に太い黒条がある。腹長は60mm前後。
生息環境 低地〜丘陵地のヨシなど抽水植物が繁茂する池沼や水湿地、水田などに生息するが、近くに樹林がある場所を好む。
生態 成虫は7月上旬〜8月中旬に出現する。羽化後の若い個体は羽化水域からやや離れた樹林の開けた空間や林縁の上空を高飛する習性がある。交尾も樹林の梢上などで行われる。成熟した雄は、夕暮れ時に浮葉植物の葉上などに縄張りを形成する。産卵は生息水域の水辺の湿土にされる。
分布状況 関東以西の本州と四国、九州に分布。国外では中国の一部地域に分布。県内では美濃地方の笠松町に確認記録がある。

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減少要因 生息環境としてヨシやガマなどの抽水植物が繁茂した水湿地が必要で湿地の中でも環境は限定される。また、人間の生産活動の活発な立地にあり、埋め立てなどにより生息環境そのものが消失している。さらに、羽化直後の成虫の生活場がヤゴの生活場より離れた落葉広葉樹林であることから、生息環境としては池沼周辺に落葉広葉樹林があることが絶対条件である。
保全対策 周囲に落葉広葉樹林のあるような池沼の保全・創出に配慮が望まれる。このような場所の例として笠松町のトンボ天国があるが、現在では周辺環境が悪化しているようである。
特記事項  
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