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マツカサガイ_20319

マツカサガイ Inversidensjapanensis(Lea) 絶滅危惧II類
(環境省:準絶滅危惧) イシガイ目イシガイ科
選定理由 大部分の生息地で生息条件が明らかに悪化しつつあり、個体数が大幅に減少している。

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形態の特徴 殻の長さ50mm程度の淡水産二枚貝。殻は黒色でオリエボシに似ているがやや大きく、殻の表面には"まつかさ"のような凹凸(おうとつ)模様がある。
生息環境 オリエボシと同様に緩やかな流れのある小河川や農業用水路、湖沼などの砂泥底に生息する。清浄な水域を好むようである。
生態 成貝は、水域の砂泥底に体を半分以上しずめて生活する。繁殖期は4〜8月頃で、母貝の中で発生した幼生(グロキジウム)は魚類のタナゴ類・タモロコなどのえらやひれなどに寄生して生活する。
分布状況 日本固有種。北海道〜九州に分布。県内では長良川水系の中流域(関市など)、揖斐川水系の中・下流域(大垣市、南濃町、海津町、養老町など)で確認記録があり、美濃地方の低地が主要な分布域と考えられる。

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減少要因 河川改修などによる成貝の生息場所の消失、また、寄主となるタナゴ類の減少による持続的種の維持の阻害。
保全対策 河川改修などにおいて、生息場所となる砂泥底の維持に配慮する。また、幼生の寄主となるタナゴ類などの生息環境にも配慮が必要である。なお、生息状況によっては改修前に個体を別の場所に移し改修後元の場所に戻すなどの配慮が望ましい。
特記事項 タナゴ類の産卵母貝で、アブラボテ、ヤリタナゴなどが好んで産卵するといわれる。
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