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カワシンジュガイ_20315

カワシンジュガイ Margaritiferalaevis(Haas) 絶滅危惧II類
(環境省:絶滅危惧II類) イシガイ目カワシンジュガイ科
選定理由 大部分の生息地で生息条件が明らかに悪化しつつあり、個体数が大幅に減少している。

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形態の特徴 殻の長さ10cm前後の淡水産二枚貝。殻は黒色であるが、殻の内側は青みがかった真珠光沢が強く美しい。
生息環境 氷河期遺存種で、夏季でも水温が20℃以上にならないような河川上流の砂礫(されき)底や礫底に生息する。生息場所の流速は比較的早く早瀬〜平瀬を好むようである。
生態 渓流の砂礫底に体を半分以上うずめて生活している。幼生(グロキジウム)はヤマメなどサケ科魚類のえらやひれなどに寄生する。成貝は川底に立ったようにもぐっているので"タッチガイ"の地方名もある。
分布状況 北海道、岩手県、栃木県、長野県、広島県などに局地的に分布。国外では北半球の寒地に広く分布が見られる。県内では神通川水系宮川の上流域(高山市、清見村など)、長良川水系の上流域(八幡町、大和町)、木曽川水系飛騨川の上流域(久々野町など)で確認記録がある。

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減少要因 生息地が局限することが知られており河川改修などにより生息場所が消失すると復元が困難となる。また、生活排水の流入などにより水質が悪化すると、幼生の寄主であるヤマメなどが生存できなくなり持続的な種の維持ができない。
保全対策 生息場所をやむなく改変する場合は、改変前に個体を別の場所に一時的に移しておき改変後戻すようにすることが望ましい。また、改変に際しては生息場所となる砂礫底が維持できるよう配慮する。
特記事項  
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