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ハヤブサ

ハヤブサ FalcoperegrinusjaponensisGmelin 準絶滅危惧
(環境省:絶滅危惧II類) タカ目ハヤブサ科
選定理由 分布域の一部において生息条件が悪化しており、種の存続への圧迫が強まっていると判断される。 写真を拡大表示します
形態の特徴 全長42-49cmでカラス位の大きさである。頭から背が暗青灰色で顔にひげ状の黒班がある。下面は白っぽく黒班が密にある。雌は雄より大きく、体毛は、雌雄同色である。
生息環境 海岸の断崖や丘陵帯の山地の岩棚で繁殖するが、行動範囲は広く、河川流域や農耕地でも見られる。
生態 留鳥。主に海岸や山地の岩棚で繁殖するが、近年は、高層ビルや鉄塔で繁殖する個体も確認されるようになった。羽ばたきと滑空を繰り返して直線的に飛ぶ。獲物は主にハトやヒヨドリのような中小型鳥類で、追いかけるときには時速200km以上にもなる。繁殖期には「キィキィキィ」と鋭い声で鳴く。
分布状況 北海道、本州、四国、九州に広く分布する。国外ではヨーロッパ、北アメリカ、アフリカやオーストラリアなどに広く分布する。主に島嶼や海岸の岩場で繁殖しているが、県内では岐阜市内の岩場において繁殖していることが確認できた。 分布情報図を拡大表示します
減少要因 県内では、ごく最近になって繁殖が確認されたが、確実なものは1例だけである。今後、人工建造物などでの繁殖の可能性が考えられるが、内陸部での繁殖適地が保障されていないことや人為的な影響も懸念される。
保全対策 繁殖地である岩場でロッククライミングなどの行為は慎む。人工建造物などで繁殖が確認された場合は雛が巣立ちするまでは見守るようにする。
特記事項  
参考文献
  • 「山渓ハンディ図鑑7日本の野鳥」(叶内拓哉・安部直哉・上田秀男、山と渓谷社、1998)
  • 「日本の野鳥590」(真木広造・大西敏一、平凡社、2000)
  • 「日本の鳥550山野の鳥・水辺の鳥」(山形則男・吉野俊幸、文一総合出版、2000)

文責:安藤辰夫・大塚之稔

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