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アオバズク

アオバズク Ninoxscutulatajaponica(TemmincketSchlegel) 準絶滅危惧
  フクロウ目フクロウ科
選定理由 分布域の一部において生息条件が悪化しており、種の存続への圧迫が強まっていると判断される。 写真を拡大表示します
形態の特徴 全長29cm前後のハト位の大きさのフクロウである。体は背面は黒褐色で腹面は白色地に黒褐色の帯斑がある。足は黄色で目の光彩も黄色で目立つ。体毛は、雌雄同色である。
生息環境 丘陵帯から山地帯下部に生息する。低地から標高1000m位までの樹林に見られるが里山に多く、市街地でも社寺林があるような場所では観察される。
生態 夏鳥。越冬地は中国南部から東南アジアである。5月頃渡来し9月頃渡去する。樹洞に営巣し夜間活動して餌をとる。餌は昆虫類、カエルなどである。採餌は開けた場所で行われ、生息地では市街地でも「ホッホッ、ホッホッ」という独特の鳴き声が聞かれる。
分布状況 北海道、本州、四国、九州、伊豆諸島などに渡来し繁殖する。県内では、高山市、岐阜市、揖斐川町、大野町、御嵩町、本巣市で繁殖記録がある他、各地の丘陵帯で観察例がある。 分布情報図を拡大表示します
減少要因 繁殖場となる樹林の減少による。樹洞に巣を作るため樹洞が形成されるような大径木のある樹林が必要であるが、このような樹林は減少傾向にある。また、越冬地である東南アジアや中国南部の環境が悪化していることも考えられる。
保全対策 樹洞が形成されるような大径木のある林は可能な限り保全するよう配慮が望まれる。また、巣箱に営巣することもあるため、巣箱の設置も有効である。
特記事項 御嵩町指定希少野生生物。
参考文献
  • 「山渓ハンディ図鑑7日本の野鳥」(叶内拓哉・安部直哉・上田秀男、山と渓谷社、1998)
  • 「日本の野鳥590」(真木広造・大西敏一、平凡社、2000)
  • 「日本の鳥550山野の鳥・水辺の鳥」(山形則男・吉野俊幸、文一総合出版、2000)

文責:安藤辰夫・大塚之稔

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